戦略コンサル解雇!?『アップオアアウト―退職理由は解雇が殆どか?』

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コンサルの退職理由についてご紹介します。アップオアアウトは実際に適用されるのでしょうか?結論を言えば、人手不足のこのご時世、”向いてなくて自発的に辞める”人はたくさんいても、会社から放り出される人はあまりいません。しかし、向いていないコンサルにしがみつき”コンサルからの転職適齢期”を逃すと、将来大後悔することに。何しろ長いキャリア人生のうち、実は向いている仕事をポテンシャル採用で探せるのは、30代半ば迄の15年しか無いのです。”アップオアステイ”などと言って長居する事のリスクをよく考えましょう。

戦略コンサル解雇!?『アップオアアウト―退職理由は解雇が殆どか?』

◆Question (京都大学大学院 経営管理教育部 Oさんより質問)

新卒社員のうち、3年未満で退職する人の割合が多いと聞きます。

その理由は、業務のハードさよりもむしろ解雇によるものであるという情報は正しいのでしょうか。 

社員の退職の理由、またその後の再就職先などの情報を教えていただければと存じます。

◆Answer 会社から解雇されるコンサルは少ないが、”アップオアステイ”で”転職適齢期”を逃すリスクに注意しよう

正しくないです。社員の退職理由のうち、解雇は(ファームにもよりますが全般的に)非常に少ないです。

そもそも、昇進しない年月が続けば居づらくなるので、大半は自発的に辞めていきます。3年たって同じポジションなら、それは”このままいても先はないよ”という、会社からのメッセージなのです。

近年では人不足もあってか”アップオアステイ”といって4年も5年も昇進することなく居座るケースがありますが、これが不幸なのは、若いうちに本来向いているかもしれないキャリアに自分を置けなくなるので、30代後半という転職先がぐっと狭まるタイミングで、今後の展開が辛くなるのです。

なお解雇に関しては、市場環境に依るところが多いです。10年前のリーマンショック当時は部門がそのまま吹き飛んだり、チームが半分になったりもしました。それでなくても、毎年定期的に組織の一部は新陳代謝の一環として解雇されていきます。(2020年初頭のコロナショックは、大きな調整局面のトリガーになりえます。)

なお私が在籍した投資銀行では、大半は自発的にやめて行きました。しかしドットコムバブルの崩壊やリーマンショック等、節目節目で優秀な同僚が上司からの覚えがめでたくなかったために、不当とも思えるやり方で解雇されたのを見たことが有ります。 

しかしながら近年は(といっても、2020年初頭のコロナショック前までですが。。)優秀な若手社員は売り手市場であり、仕事も忙しいので解雇はぐっと減っていました。某コンサルティング大手のM社では毎年20人以上新卒が採用されますが、ここ数年では新卒で入った人で解雇された人はいません

ただ重ねて申し上げますが、向いてもいないのに20代から30代前半というたかだか10年の中から、さらに数年コンサルに居座るのは、キャリア全体で見れば極めてリスキーな選択となります。

解雇されるより、自ら辞める人の方が圧倒的に多い

結論を申し上げれば、いわゆる”アウト”ではなく、全く違う理由で辞める人の方が、圧倒的に多いです。

業務のハードさから半年そこいらで早期に見切りをつけ、比較的楽なバイサイドに移ったり、社内で有望視されるニューヨーク行の女性慣れしていない真面目な若手上司を捕まえて早々と結婚したり、コスメ会社に転職したり、持ち前の美貌を活かしてアナウンサーやモデルになったり、、と、早期に自発的に退職される方も結構いらっしゃいます。

もちろん、一年やってみて向いていないことを悟り、コンサルを続けても優秀な同期や後輩に勝てる気がしないので、早々と転職する人もいます。(一年しかいなくても、元BCGは元BCG、半年しかいなくても、元マッキンゼーは元マッキンゼーなのですから。)

近年顕著な、”ミレニアル退職”

最近感心するのは、「自分がやりたいことをやるために辞める」というミレニアル世代特有の辞め方、所謂「ミレニアル退職」です。

この言葉は今勝手に作ったのですが、是非広めたい一言です。

というのも、皆が羨むエリート企業で年収数千万の仕事を、「やりたいことがみつかった」という理由で、収入がなくなっても何分の1になっても、手放してしまうのです

中には、「やりたいことを落ち着いて探すため」に、コンサルやプライベートエクイティの仕事を手放す若者が周囲に増えています

ベンチャーエコシステムが整いはじめ、シードマネー、エンジェル投資家が増えたことも背景にありますが、低コストで起業し、遠隔地にいる人が在宅で共同作業できるようになったことも大きな要因です。

ともあれ、一時期のように「退職理由は解雇がほとんど」というのも今は昔の話ですので、ご安心ください

アップオアアウトも適用されず、4年も5年もジュニアコンサルをしている人がいますがそういう人は自発的にいずらくなって辞めていくものであり、解雇されるケースはずいぶん稀になっているのです。

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