外資金融の仕事が退屈過ぎる!?~投資銀行後の転職先3大パターン

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投資銀行に就職したはいいものの、激務で仕事も退屈で、そもそも自分に合っていないのではと気付き始めていませんか?しかし給料も中途半端に高く、激務で転職活動をする時間もない中で、最初の転職は不安なものです。投資銀行から転職するのは、上司と合わなかったが仕事自体は向いている場合のみ、競合他社に移りましょう。転職したい理由がそもそもこの仕事が向いていないからという場合は、仮に解雇されて競合に転職できても、ほぼ同じ運命が待っています。若い間にバイサイドか金融以外の道への転職を模索しましょう。

外資金融の仕事が退屈過ぎる!?~投資銀行後の転職先3大パターン

大手投資銀行勤務者からの質問

新卒から投資銀行で働いております。
仕事に面白みを感じられず、転職を考えております。投資銀行卒業後のキャリア戦略として、どのようなパターンがあり、ご自身のご経験からどのパターンが最もおすすめでしょうか、ご教示ください。

Strong Career講師陣(欧州系投資銀行経験者)

やってしまいましたね、ただご安心ください、非常によくある相談です。
投資銀行の仕事は、下っ端のころ、特にアナリストのころは、つまらない仕事をアウトソースできる下もおらず、あらゆる面倒くさい作業が自分のところに降りかかってきます。

これがアソシエイトになっても、たいがいアナリストに振った仕事のチェックで時間をとられ、また総じてミスだらけなので結局、悲惨な仕事に長年追われ続ける羽目になります。

一昔前、投資銀行が一番儲かってグローバルな仕事、という幻想があった時代はこれに耐え忍んで頑張った人もたくさんいます。

しかし今では、投資銀行がIT企業や総合商社、スタートアップなどとの人材獲得競争に負けて、仕事量もずいぶん減らされてきました。しかしそれでも、無駄に思える雑用が深夜まで続くことが多いのは、変わりません。

しかし一方で、このような仕事が好きで、頑張れてしまうひとも一定数存在します。わたしの周りにも、4年ほど働いてゴールドマンを辞めた人がたくさんいますが、意外と「優秀な人と一緒に働けて、いろいろ勉強になった。他にやりたいことができたから転職する」と、ポジティブに出ていく人も結構いるのです。

当然、「こんな泥作業ばかり、やってられない、頭が腐る!」といって攻撃的にやめていく人もいれば、一年と待たずして、解雇される人もたくさんいます。(以前よりは、解雇される人が格段に少なくなった印象ではありますが。)

給料が高くなると、外資金融からの転職が難しくなる

さて、本題に戻りましょう。面白みを感じられないのならば、どっぷりつかって、なまじっか給料が数千万円になって機会費用が高くなって出られなくなる前に、とっとと踏み出しましょう。

なお仕事が忙しすぎて、転職活動すらままならないことがありますが、最近は「次の転職先」を決める前に、会社を辞めて自分でゆっくり考える時間を持つ人が増えているのも実情です。

では、投資銀行後のキャリア戦略ですが、これは結局、ご自身のキャリアゴールが長期的にどこにあるのか、自分自身の中にしかない答えを探さなければ、他人の転職キャリアを聴いたところで、あまり意味がありません。(もちろん、その人が、ご相談者様と同じようなキャリアビジョン、特性を持っていれば別なのですが)

しかし、多くの投資銀行社員と同じで、「何がやりたいのかなんて、わからない」という状態なのだと想像させていただき、他人の事例が参考になるかは別にして、典型的な3パターンを書かせていただきます。

投資銀行からの転職パターン①:投資銀行競合他社へ転職

これは、仕事には向いていて適性があり、会社からの評価も高いが、社内の嫌いなボスと会わない、部門の業績が悪くて、働きぶりがよくてもボーナスに反映されない、などの、「自社イシュー」の時に見られる転職パターンです。

とくに、あなたが自分の会社でスタープレーヤーであればその名声は、業界が狭いこともあり業界内にすぐ広まるものです。

アナリストならアソシエイト、アソシエイトならバイスプレジデント、ディレクターならマネジングディレクターと、昇進付きで引き抜かれることも少なくありません。

逆に、自分の会社は解雇されたけれども、競合他社が人材を探していて、あなたの評判がレファレンスチェックでそれほど悪くなければ、同じく競合他社に救われることも、よくあるパターンです。中でも、競合他社に仲のよい人がいて、首になりそうになったらその人に打診して入れてもらう、というパターンも、よくあります。

投資銀行からの転職パターン②:バイサイドへ転職

これは、私個人の経験からおススメのパターンです。新卒でいきなりバイサイドに入ることは難しくても、セルサイドで数年基本を叩き込まれたのち、バイサイドで一気にお客さんの立場になったとき、その労働環境の違いに驚かれることでしょう。

大手バイサイドならよっぽど給料も上がるのに、仕事量が格段に少なく、かつ周囲から大手顧客投資家として王様扱いされることに、最初は困惑されるでしょう。

セルサイドと異なり、バイサイド大手投信などは、企業の中では下っ端でも、ひとたび外に出ると、企業にとっても、あらゆる証券会社、投資銀行にとっても、ありがたいお客さんです。

金融の仕事は好きだけど、セルサイド投資銀行の労働環境はたまらない、という人は、バイサイド転出をお勧めします。

投資銀行からの転職パターン③:金融から足を洗う

金融業界がそもそも向いていない場合、それを受け入れ、早期に、次こそ「ご自身の興味と強み」が活かされる仕事に転職されることをお勧めします。

総じて新卒で投資銀行を選んだりする人は、保守的で、伝統的なエリート主義に弱く、周囲から“エリート企業だね”と思われなければ不安、という人も、少なくないものです。

そんなときに、「自分の好きなこと、強みに向き合ってほしい」といったところで、これまでの人生でしみ込んできた信念「おれはエリート組織に所属していたい」という呪縛から、逃れられない人も多いものです。

金融の仕事が向いていなければ、金融機関の外に一度出てみることを推奨

しかし、実際グローバルで見れば金融機関はトップティアの選択肢でなくなってきていますし、そもそも、トップティアがどこに行くかなんて、個人の判断として重きをおいてはいけないのです。

まだリスクをとれる若い間に、失敗してもいくらでも戻ってこれるオプションがある今の間に、そもそも向いていなかった金融業界に見切りをつけて、次こそ「他人がどう思うか」ベースではなく、「自分がやりたくて、強みが発揮できる仕事か」をベースに、自己実現キャリアを歩まれてください。

陰ながら、応援しております。

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