出来は中の上!? 外資金融オーソドックスな面接内容10ポイント

  • LINEで送る
出来は中の上!? 外資金融オーソドックスな面接内容10ポイント - アイキャッチ画像

京大経済学部からモルガンスタンレー投資銀行部門で内定をもらった弊社会員の面接回答内容から、投資銀行内定者のスタンダードな回答レベルを概観します。

大学/大学院(  京都大学  )  
学部(  経済学部  ) 
氏名(  ID   )
第一志望はどの会社ですか? 
( モルガン・スタンレー )

なぜこの会社を志望していますか?

候補者回答

私はマーケットの中で多くの企業の財務戦略に携わることで、日本経済に付加価値を提供したいと思います。またこうしたことが出来る人材になりたいと思います。

マーケットには、自己の成長速度を加速させるスピード感と、日本経済へインパクトを与えるだけの可能性があります。したがって、マーケットの中で期待される企業のニーズに応えることで、先ほど申し上げた目標の達成可能性が最大化されると考えております。

このようなマーケットの中で高いプレゼンスを持つ御社には、実際に付加価値を提供する多くの機会と、提供しうる人材になる成長環境があると考えているため、御社への入社を希望いたします。

その会社に活かせる、あなたの強みは何ですか?具体的にお答え下さい

候補者回答

自分を精神的・肉体的に追い込んだ状況において、物事を冷静かつ正確にこなすことが出来ることです。むしろ、これまでの人生においても追い込まれたときにこそ、冷静に判断を下してまいりました

この強みは、御社への入社後、膨大な仕事量を与えられ時に真価を発揮すると考えております。

あなたの弱みは何ですか?

候補者回答

危機感を抱いていないとき、物事の進捗状況が遅くなりがちであることです。こうした弱点を払拭するために、仕事は精神的・肉体的に負荷の大きいものを希望しております。

高い目標の下で、一定の負荷を与えることで自己のパフォーマンスを最大化したいと考えております。御社の仕事はこのように自分へ負荷を与えてくれる環境であり、自分の力を発揮させる最適の環境であると確信しております。

いままでの人生で、最も大きな達成事項は何ですか?

候補者回答

私が代表を務めております大学のゼミにおいてその学生にとっての付加価値を向上させたことです。付加価値とは、知識と思考力を得る機会を指し、その提供に尽力しました。

私が代表についた当初、学生のゼミへの出席率が低いという問題点がありました。そこでアンケートや直接の対話を通して学生のゼミへのニーズを洗い出しました。そうして得たニーズが先ほど申し上げた、知識と思考力を習得する機会でした。したがって、このニーズを満たすためにその後、意欲のある生徒を十人ほど集めて、ゼミの改革に取り組みました。

結果、他のゼミ生の賛同を得ることができ、出席率は向上し、組織統制がよく取れていると自負しております。

いままでの人生で、最も難しかった決断は何ですか?

候補者回答

大学受験の直前に理科系の志望から文科系の志望へと変更したことです。私は受験直前に、得意科目や周囲に理科系志望が多いといった環境に流されて理科系を志望していると気づき、目的を明確に据えて進学について考える必要を感じました。

 受験直前ということで時間的制約や周囲の反対、受験失敗のリスクがありました。しかし、目的の明確化と仮説検証のプロセスで試行錯誤することで、自分と周囲を納得させることが出来ました。その結果として、今の大学と学部に在籍しております。

10年後は何をしていますか?

候補者回答

多くの顧客にとって必要不可欠な存在として働いており、自己の市場価値をビジネスの最前線で発揮していると思います。

具体的な職務等については、全くわかりません。なぜなら、自分を取り巻く仕事やプライベートなどの環境は時々刻々と早いスパンで変化しており、それとともに自分へ求められる周囲のニーズも変化するため、具体的な長期目標の設定は意味をなさないと考えているからです。

他にどのような会社/業界を志望していますか?

候補者回答

戦略コンサルティングファームを志望しております。その理由は、最近、戦略コンサルティングファームはインプリケーションに力を入れており、顧客を良い方向へ変化させるという付加価値の提供に大きな責任を持つと考えるためです。

あなたを弊社が、雇わなければならない理由は何ですか?

候補者回答

私は生産的な対人関係を構築することに長けています。この礎は、幼少の頃に九度の引越しをした経験にあります。こうした長所を活かすとともに研鑽するために、大学時代は御茶屋でのアルバイトで、経営者や学者、芸妓といった多様なバックグラウンドの方と接する機会を得ました。この機会を利用して、多様な方と生産的な関係を築きました。

このように私はどのような環境、相手であっても生産的な関係を構築できます。御社に入社した際には、顧客のニーズを的確に把握して顧客と良好な関係を築くことで、御社の利益に貢献できると考えております。

最後に何か、質問はありますか?(会社にどのような質問をしていますか?)

候補者回答

商品開発の際には顧客のニーズを探る、もしくは作ることが重要であると思います。一方で、マーケットにおける規制緩和や国際化の背景を受けて顧客のニーズは多様化しています。

このような況の中で、ニーズの汲み取りのために御社が重要であると思って実践しているものにどのようなものが挙げられますか。

投資銀行/戦略コンサルに提出しているエントリーシートに提出した書類から、一つエッセイを選び添付してください。

◇ドイツ銀行グループ◇ 所属するゼミや研究室、課外活動におけるグループワークの経験において、チームでのあなたの役割や独自のアイデアによる貢献などについて具体的に述べてください。【和文500字以内】

私が代表を務めております学部の●ゼミの話をします。このゼミのグループワークにおける私の役割は、作業効率と学習効果の最大化を組織統制の観点から行うことです。

私はゼミの代表として、ゼミのグループワークの成果に責任を持たねばなりません。私はここでの成果を、「テーマに対するアウトプット」と「思考力や知識の習得」であると考えています。

これらの質の最大化は、グループ単位での活動への取り組み方いかんに左右されます。なぜなら、グループで出す成果の上限は個人で出すそれをはるかに凌駕しているからです。したがって上述の成果の最大化のために、私は具体的に以下のことを行っています。

・目標の明確化とグループ内でのそれらの共有
・グループメンバー間のコミュニケーションの円滑化
・取り組みに対するグループメンバーのモチベーションの向上
 
私は特に目標の明確化を重要視しております。グループメンバーが主体性を持ってグループワークに取り組む中で、グループとしての成果を最大化するには作業の方向性を一致させることが必要不可欠であるからです。

以上のように私は、組織統制によりグループワークの成果の最大化に努めております。

解説:中の上~前半は平凡だが、後半で求められる強みを上手く説明できている

全体的にオーソドックスな内容だが、合格点と言えよう。
要するに、財務戦略支援で日本の企業の価値を高める支援をしたい、組織の価値を高めるのは大学時代からゼミの代表などでやってきて、本質はわかってます、ハードなプレッシャーの中でこそ落ち着いた力を発揮できます、周りに流されず進路は自分で選んできました、10年後はわかりませんが、顧客をよい方向に変化させられるような仕事が自分の軸です、ちなみに誰とでも生産的な関係を築けます、といったポイントであろう。

これらのポイントをアピールする人は非常に多いが、彼は各ピースが整合的に繋がっており、一人の人物像が説得力をもってイメージに浮き上がってくる内容に仕上げている。

コメントを残す

*

CAPTCHA