外資金融面接対策~JPモルガン株式調査部での、優秀な面接事例

  • LINEで送る
外資金融面接対策~JPモルガン株式調査部での、優秀な面接事例 - アイキャッチ画像

JPモルガンなど外資系投資銀行の、株式調査部を目指す方々にとって目指すべき模範面接事例を紹介します。

大学/大学院(  東京工業大学大学院   )  
学部( 理工学研究科  ) 
氏名( IH )
第一志望はどの会社ですか?( JPMorgan )

なぜこの会社を志望していますか?

候補者回答

私がJPモルガン社を志望する理由は以下の3つです。
1. 外資系金融機関で専門性を追求し、自己成長したい
2. 継続的に発展を続けている企業で働きたい
3. アナリストになって情報発信をしたい

1に関して、市場に関係する人たちは現代の金融市場の発展に伴って、高度な金融知識・専門性が求められていると思います。

私はマーケットに関する仕事に興味があり、その分野で専門性を高め、知的好奇心を満たすことを強く望んでいます。

「お金の流れ」=「世界の動き」なので、社会で起きている現象の因果関係をマーケットを通じて知りたいと考えています。

また、若いうちから責任ある仕事を任せてもらえるというのも魅力です。
責任やプレッシャーが大きいということは、体力的にも精神的にも大変だとは思いますが、それを乗り越えたときの喜びや達成感により自分が成長していけるのだと考えています。
20代の貴重な時間を無駄に使いたくはありません。私は刺激的な環境を求めています。

2に関して、JPモルガン社は財務内容が良好で、投資銀行の分野ではトップファームとして認知されています。
 継続して発展している企業で働くということは、仕事を有利にできるだけでなく、有能な仲間にも恵まれることだと考えています。仕事や仲間を通して切磋琢磨していきたいと思っています。

3に関して、私はマーケット株式部門でアナリストの仕事をしたいと思っています。
 現在の工学の研究分野を別の形で活かし、新しいことに挑戦してみたいからです。私は現在、趣味でネット証券を使い株式投資をしています。

ファンダメンタルズやテクニカル分析に興味があり、自分が予想した方向にマーケットが動いたときには、面白さと充実感が得られます。
 私は長期にわたってマーケットの仕事に関わっていきたいと考えており、そのためにリサーチのスキルを身につけておくことが最も大事なことだと認識しています。

マーケット株式部門は、研究の対象にあふれており学ぶ場として最適であると考えています。会社訪問など、実際に経営やものづくりの現場に接することができることも魅力的です。

そこから得た情報を、自分がまとめ上げ発信することによりマーケットに影響を与えることができたら、大きな喜びを感じることができると確信しています。

解説:論理的であり、業務内容の理解も正確

彼は正直、JPモルガンの株式調査部にもったいないくらいである。

最後に書いている内容はまさに株式調査部の業務であり、そこで面白いとされるポイントもきちんと調べて正確に論じている。

3つの理由も、まぁ「ゴールドマン株式調査部からオファー貰ったらうちにくる?」というよくある質問への回答にはなっていないが、一応3つの論理的に意味ある基準で志望先を絞れている。

その会社に活かせる、あなたの強みは何ですか?具体的にお答え下さい

候補者回答

「タイムマネジメント能力に優れていること」

私は1週間単位で大まかに、大学院での研究や英語学習など解決すべき課題を設定し、紙に書き出します。

それを元に、1日あたり何をすべきかを考えていきます。そして前日の就寝前には、次の日の予定を時間単位で区切って表にします。

その表に従って行動できるように、物事の優先順位を決め、集中して取り組むようにしています。

また移動時間には、英語学習用の本(短時間用)とビジネスの本(長時間用)のように、異なる種類の本を持ち歩くことにより、時間を効率的に使っています。

「正確性・文書作成能力」

私は電気電子工学を専攻しており、工学実験を行っています。

実験において最も大切なことは、安全性を確保することです。実験を始める前に回路の配線を何度も確認し、安全で正確な実験を行うことを心がけています。

実験が終了した後は、その結果と考察をまとめたレポートを作成します。

実験結果について考察してこそ実験は意味を持ちます。

レポートを書くことにより、結果のまとめ方や論理的な考察の仕方を学ぶことができます。

解説:効果的なタイムマネジメント・優先順位付けの習慣は、優秀なプロフェッショナルの基本

彼は成功する株式アナリストとして本質的に重要なプロフェッショナルの基本的資質を効果的に、自分自身の具体例を交えて論じている。

タイムマネジメント、優先順位付けの習慣は、あらゆる仕事で重要なプロフェッショナルの基本であり、JPの株式調査部だけでなく、あらゆる仕事に共通する重要な基礎である。

これは簡単に思えて、そのような行動習慣を持っていない人は永遠に身に着けられない重要な資質でもある。

あなたの弱みは何ですか?

候補者回答

私の弱みは「私の話が相手にとってくどいと感じられることがある」ということです。

私は物事を論理的に捉え、現象を掘り下げて考えるくせがあるので、それが相手にとっては話が長くてくどいと感じられることがあるかもしれません。

相手にそう感じられないように、言いたいことを頭の中で簡潔にまとめてから話すことを心がけたいと考えています。

解説:感じよく、弱みの裏返しの強みをアピールできている

タイムマネジメントや優先順位付けがしっかりしている人は、思考プロセスが長いため、いざ話をさせると論理的にグダグダ話してしまうきらいがある。

彼はそんな自分の癖を正確に把握しており、かつ感じよく「簡潔にまとめて話します」と表明しているのが好感度が高い。

いままでの人生で、最も難しかった決断は何ですか?

候補者回答

私は、大学でバレーボールのサークルに所属していて、大学3年のときにキャプテンをやりました。

そのときにサークルの運営方針について、サークルとして何を優先させるかという問題が生じました。

チームを強くし、試合に勝つことを第一目的とするグループと、初心者も混じってバレーを楽しむことを第一目的とするグループとの間の意見の対立です。

サークル創設時の意図や周囲の意見を考慮し、私は後者の意見を選択しサークルを取り仕切りました。

私もバレーは長くやっているのでチームを強くするため、練習をガツガツやるのも好きですが、それでは部活になってしまうし、バレーを楽しくやることが目的の人たちの多くを失ってしまう危険性があったからです。

反対者たちからは、きつく言われたこともありましたが、それに屈することなくやり遂げたことは大きな自信になりました。

反対者の意見も十分理解できる中で、サークルの運営方針を決めたことが、今までで最も難しかった決断です。

解説:話の重要な部分が抜けてしまった失敗例

これは典型的な残念回答例である。部活の方針をめぐって、そもそも目標や、対象とする層を決めるという、まさに戦略を決めるリーダーの役割を果たしたわけだが、なぜその難しい決断であったにもかかわらず、その思考プロセスや判断基準、価値観を説明しなかったのか。

この問題への回答としては片手落ちだが、全体的な印象が良いのでまだ許されるレベルである。

おそらくつっこんで質問すれば答えられるのだろうが、往々にして面接官は突っ込んで的確な質問をしてくれないので、自分から聞いてほしい内容はプロアクティブに開示しなければならない。

10年後は何をしていますか?

候補者回答

私は、10年後にはアナリストとして確固たる地位を築き上げています。確固たる地位の定義は、「クライアントからの絶大なる信頼」と「仕事に対する絶対的な自信」を持ち合わせた状態です。

「信頼」は日々の積み重ねで苦労して得られるものですが、失うことは簡単です。

よって、御社に入社した後は高い付加価値を持った情報をクライアントに提供することを主眼において、出来ることをひとつずつ積み重ねていきたいと考えています。

「自信」は日々の自己成長や多くの成功体験から得られるものです。

日々プロフェッショナルとしての意識を高く持ち、1つでも多くの成功を成し遂げていきたいと考えています。

解説:地に足就いた10年後ビジョンであり、JPモルガンへの志望動機とも連動している

彼はこの質問にも非常にうまく答えている。10年後のビジョンが、いまのJPモルガン株式調査部への志望時と連動しており、かつ信頼の大切さという、じっさいにこの仕事で最も大切なポイントに関して真摯な印象を与えている。

他にどのような会社/業界を志望していますか?

候補者回答

私は金融業界を志望しています。特に、企業調査の仕事がしたいと思っていますのでアナリスト業務ができる証券、銀行を中心に就職活動をしています。

外資系金融機関に主眼を置きながら、国内証券会社や大手都銀も回っています。

解説:「他にどこを受けているか」と聞かれたときの、教科書的回答

「他にどこを受けているか」と聞かれて、いままで言っていた志望動機が崩壊してしまうくらい、まったく関係ない業界へのまったく関係ない志望動機を語って自爆する人がいる。

これに対し、この候補者は極めて一貫したストーリーで、自身の志望動機の一貫性を効果的にアピールすることに成功している。

コメントを残す

*

CAPTCHA