コンサル早期退職の3大パターンと、その後のキャリアパターンとは??

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コンサル退職のパターンとは?コンサル後のキャリアとして多くの人が考えがちなMBAとプライベートエクイティ。今や、他にも魅力的な進路が増えていることを知っておきましょう。ただし、PEとMBAに過度な幻想は禁物です。伝統的エリートモデルからの決別をお勧めいたします。

コンサル退職の、ポジティブ退社・ネガティブ退社3大パターンとは?

当セミナーには、大昔新卒の頃に参加して、その後、外資系戦略コンサルに順調に入り、めでたく順調に出世した後に、再度相談に訪れる人が多い。なおコンサルを辞めたい人の典型的パターンは、ポジティブなのが①コンサルで学ぶべきことは一通り学んだので、次の数年間はコンサル外の方がデルタが大きい ②いろいろプロジェクト経験するうちに、やりたいことが分かった ③よりよいポジションでコンサルを使う側としてお呼びがかかった、というのが3大”前向き退社パターン”だ。

逆に、ネガティブな後ろ向きコンサル退職パターンが、①向いてなくて、プロジェクトにお呼びがかからず、退職させたい人が集まる悲惨プロジェクトばかり入れられる ②プライベートの時間が取れずに堪えられない ③体壊して体力の限界 といったものである。

コンサル後に目指しがちな3大コンサル後キャリアパターンとは?

さて、ではコンサル後にどのようなキャリアパターンが人気なのか?30そこそこだと多いのが、プライベートエクイティ、MBA、そして事業会社経営部門ないし、近年人気が高いのが資金調達に成功したスタートアップで一山当てようというパターンだ。

丁度先日も、コンサル7年目のキャリア相談であった。東大、外資戦略コンサルときて、次はプライベートエクイティに行きたいというのだ(コンサル→PEって、ちょっともう一昔前の成功キャリアモデルな感はあるが、コンサバ東大出身者はまだ慣性の法則で一昔前のパターンを好む人が多い)。

さて、7年目というと30代前半なわけだが、次の一手をMBAにするか(トップ校はどこも若返りを図っているので、31,32でももう遅いくらい)、悩みどころだろう。

ただ、この選択肢は両方、もう古いのでは?という気がする。もちろん各自が何をしたいかによりけりで、古い・新しいの問題ではないのだが、今は他の選択肢もたくさんあることをお考えになったらいいのに、と思うことが少なくない。

コンサル→プライベートエクイティ転職志望者が抱く幻想とは?

まずプライベートエクイティだが、すでにファンドの数も増え、働いている人の数も増え、パートナー目指すなら途方もない時間がかかる。(プライベートエクイティは息の長いビジネスなので、上が中々出ていかない。)適正価格のディールがあまりないなか、あなたが獅子奮迅の活躍でディール一杯もってくるか、資金調達しまくるかでもないかぎり、昔のように”とっととパートナーになって、キャリーで大儲け”という局面は夢見にくくなっている。

(別にお金のために転職ではなく、経験、勉強のためという人が大半なのだが、30中盤になってくると、いつまでも勉強勉強などと言っている場合ではなく、一生分に必要な資産をとりあえず作っておきたい年頃なのである。)

またコンサル出身の人は、実はファイナンスの経験が無いことを内心不安に思っていたり、経営する実体験をしてみたいと思いプライベートエクイティを目指す人も多いが、別にプライベートエクイティでも経営者になれるわけではなく、あくまで取締役の立場で人を引っ張ってきたり、ガバナンス体制を構築したりなので、経営者になりたいなら事業会社に行くか、起業した方がよっぽど地に足の着いた経験ができるだろう。(かといってPEの仕事は大変面白いので、これを否定するわけではないが、あくまで本当に自分がやりたいこととのフィットを考えよう、ということである。)

MBA志願者が減っているという現実と、その背景~海外トップ校以外、レジュメ的にはほぼ無意味

なおMBAに関しては、実は世界的にMBA志願者が減っている。勿論今でもトップスクールに入るには厳しい競争があるわけだが、人口増と経済成長によってMBAマーケットも拡大の一途をたどるかと思いきや、GMAT受験者数の数は世界的に減っているのだ。

これは、レベルの低いビジネススクール(最近、日本でもものすごく増えましたよね。)が増え過ぎて、クオリティの低いMBAホルダーが増えたため、別に仕事でもつかえず、”とっても仕方ないMBA”が増えてしまったことの反動かもしれない。履歴書に書いても何のプラスにもならず、逆に”トップ校行けなかったのね”というマイナスレジュメになってしまっているケースも、少なくないのだ。

”スキル”を学ぶためにMBA留学してはならない

いまや、MBAで習う内容は果てしない安価でそれこそリンクドインのリンダやCourseraなど、オンラインで質の高い講義を格安で視聴することができる。

つまり”スキルや知識のためにMBA”というのは全くナンセンスであり、そこで得られる世界的に著名な教授とのネットワーク、グローバルなアルムナイや同級生とのネットワークを一気に得たいなら、今でも行く価値は大いにあるのだが、

”足りない知識を補足するために、、”などの理由でコンサル後にMBA留学など、志している場合ではないのだ。

ただし、今までのキャリアの延長線上では到底出会えなかった多様なキャリア選択肢が目の前に広がるし、MBA以外では絶対に会えないような多種多様な人材と交友関係を結べるので、目的がこれであっていれば、20代後半なら”もう一回転職”などと言わず、とっとと留学されることをお勧めする。

伝統的”エリートモデル”から脱却しよう

一昔前と異なり、今は起業も簡単になり、副業の機会も多く、巨額の資金調達に成功したユニコーンベンチャーで働く機会も増え、また投資銀行やコンサルティングファームより給料が高く労働環境に配慮されたIT企業もたくさん増えた。

大昔の、開成ー東大ー財務省コース、一昔前の東大ーコンサルOR外資金融ーMBA-プライベートエクイティコースといった”過去のエリート成功モデル”の呪縛にとらわれることなく、今の時代だからこそ格段に増えた「自分に合ったオプション」と「自分が本当に向いていること」にきちんと向き合っていただきたい。

いまさらとにかくコンサル、外資金融、PEファームをなんでもかんでも勧める、という一昔前のキャリアサイトやエージェントの持ち駒に安易に転落してはいけないのである。

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