プロクターアンドギャンブル~マーケティング学んで30前に転職するならP&G?

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マーケティングを学びたい人にとって世界的に最も人気のある多国籍企業、P&G。外資系にしては珍しく生え抜き主義で、人材研修も盛んです。若手社員への裁量及び責任の大きさでも知られる反面、人材の回転率が高いことでも知られるP&Gですが、どのような人材が向いているのでしょうか?当サイトに訪れる方の属性を鑑み、以下ではP&Gのマーケティング部門に関した解説に特化します。

P&Gへの就活と転職を考えるときに知るべき6大ポイントとは?

1.マーケティングキャリアを歩むなら、P&Gが最高の選択肢の一つ

マーケティングを学ぶならMBAに行くよりもP&Gといわれるくらい、マーケティングを学ぶ機会が豊富です。

過去の実例や直近で効果的なフレームワークなど、数多くのツール(および予算)を有しています。

予算も大きく、海外オフィスで複数の市場を任されれば国別、民族別のマーケティングを学べたりと、マーケティングキャリアを歩みたい人には格別の就労・学習環境を提供してくれます。

2.若手の成長カーブが大きい~裁量権の大きさ

入社一年目から裁量と責任の大きさで知られており、20代で数百億円の予算に責任を持つことができます。

将来他社の経営陣を担うにしても、自分で起業するにしても、ブランドなりのPLに責任をもつ経験はこの年齢でそうできるものではありません。

カルチャーとしてはLeadership, Ownership, Passion to Win, Trust, Integrityを重視しています。これらはどの業界でも重視される価値観であるだけに、多国籍企業での御作法を学ぶのに適した環境ともいえます。

また外資系には珍しく転職者に頼らない自前育成主義を貫いているので、トレーニングの機会を潤沢に得ることができます。

(ただし、P&G流のやり方が決まっているため、フレキシブルで型破りな個人は、それに合わなければアウト扱いになってしまいます)

3.転職市場で強力なレジュメ

P&Gのマーケティングキャリアは幅広い業界で重宝され、P&Gから金融や投資ファンドに転身する人もいるくらいです。

マーケティングの専門家として優遇されるため、比較的高齢になっても転職先に困らない経歴を積むことができます。

近年では多くのスタートアップやユニコーン企業(皆さん同じみ、某中古品売買サイトなど)で、P&G出身のCMOなどが活躍しています。

4.グローバル(特にシンガポール)で働く機会が豊富

アジアの本社機能がシンガポールに移転されていることから、シンガポールで仕事を得る機会が増えました。

シンガポールで働く日本人社員は仲が良く、よく週末にビーチでパーティを開いたりしています(コロナショック前の話ですが。)

一昔前、シンガポールでの日本人コミニュティというと金融やコンサルが多かったものですが、P&Gの社員さんも集まりによく顔を出されるようになりました。

5.優秀な人材が多く、トップスクール留学者も多い

マーケティングを実務で学び、それを活かしてキャリアアップしたいという成長志向の強い人が多いので、若手にとっては切磋琢磨できる環境が整っています。

数年間働いてMBAに行ったり、コンサルに移ったり、という上昇志向型の若手人材が多い会社です。

言い換えれば優秀な若手社員が数多く転職してしまうので、いつまでも長居してしまうと自分の社内経験値がチームで最高になってしまいます。

結果的に30代中盤以降、上に昇進しなければ学習カーブの低下に直面します。

6.30くらいまでは安定昇給、マネジャーになれなければ1500万前後で頭打ち

人材を大切にする企業であり、ワークライフバランスが良くて休暇も取りやすく、子供を育てる女性にとっても働きやすい会社として知られています。

報酬も消費財メーカーの中では最高水準で、30で1000万前後に達します。最高水準の評価を得れば、年に二回昇給することも。

ちなみに課長クラスに昇進すれば1400万程度にまで上がりますが、その後は昇給の機会がかなり減るため、このことも若手の社外流出につながっていると考えられます。

7.優先順位が低まる縮小市場・日本での長期キャリアは限定的

アジア各国が二桁で伸びる中、横ばいでじり貧の日本市場に対する本社の優先順位が下がっています。

このことがP&G日本オフィスでのキャリア展開を考えるうえでのキャップになっています。

P&Gへの就職が向いている人/いない人

以上のことを鑑みて、

1.マーケティングを世界最高峰の一角で学びたい

2.30前に一通り学んで、それを踏み台にキャリアアップしたい

3.シンガポールで勤務する機会を得たい

という人にはこの上ない機会を提供します。しかしながら、

4.安定的に何十年も働きたい(パフォーマンス次第のアップオアアウトは嫌だ)

5.上がっても1500万の年収では私は無理

6.日本国内で成長する企業で働きたい

という人には、フィットが低いキャリアだと言えるでしょう。

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