
これはプライベートエクイティファームの個別情報はあまり公開情報で探しずらいのもありますが、実際のところ、聴きたい話があまりないのに、面接に臨む人が多いことに起因したりもします。以下では、退屈なありきたり質問の典型的パターンと、それへの解説を致します。
どのようなLPがいますか?
これが大して盛り上がらないのは、どんなLPがいるか聞いても、それがどのような意味を持つか、候補者が理解できないからです。たとえばイェール大学が入っていますとか、香港のファンドオブファンズが入っていますとか、日本の銀行がメガ3つ全部入っていますとか、それらを言われたときに、「、、、、あ、、、そ、そうなんですね。。。」で終わってしまうのではないでしょうか?
LP属性、資金属性が何を意味するのか分かっていないと、聴いても上滑りするので気を付けましょう。
どのようなセクターに投資しますか?
これが退屈なのは、過去の投資案件に関してはHPやメディアに載っていることが多いからと、PE案件はセクター特化してファンドが成立するほど、「良い投資できる案件が沢山あるわけではない」という実情が背景にあります。
食品や衣料、リテールやレストランが多いのは、かつてのバリューアップ方式が比較的まわしやすいからと、フリーキャッシュフローの予測がしやすいというのもありますが、投資戦略の特徴を聴くときは、HPなどで過去の投資案件を頭に入れたうえで、議論するようにしましょう。
バリューアップの特徴は何ですか?
これもよく聞かれる質問ですが、たいていは、「ガバナンスを利かせます」「優秀な経営者を連れてきます」「風通しが良くなるように会議体を作りこみます」「頑張った人が報われる報酬体系を作りこみます」等々の回答が返ってきます。
別にこの質問をするのは良いのですが、御自身の経験から思われるところのバリューアップメソッドをぶつけて議論できるとかでない限り、一般的な質問をして、退屈な回答が返ってきて終わってしまうことでしょう。