
PE業界の面接でもつきものの、”なぜ他社ではなく、うちのファームを志望するのか?”という質問。そもそもPEの業務内容もよく知らないのに、各社の戦略の特徴やカルチャーの違い、自分とのフィットなんて、知らなくて当然です。しかしながら、たいていのPE転職志望者が的外れな回答をしてしまうからこそ、ここで「よくそんなことまで知っとるね。。。」という深い洞察を披露することが、大きな差別化に繋がります。以下ではPE各社の特徴を理解するための3大ポイントを解説致します。(写真はPE転職徹底対策テキストより抜粋)
プライベートエクイティファームへの面接で、たいてい聞かれる”なぜ他ファームではなく、うちのファームを志望しますか?”問題。
仮にあなたが高い名声がとどろいており、PEファームから三顧の礼で請われて入るのでもない限り、数あるPEファームから何故そのファームにアプライしているのかを、説得力をもって説明する必要があります。
仮にあなたがレジュメをPEファームに片っ端から送っていたり、エージェントが繋いでくれたファームがたまたまそこだったとしても、正直にそれを白状することは、内定確率を全く高めないことでしょう。
では今受けているPEファームへの志望動機を語るとき、どのようなポイントを意識したらよいのでしょうか?以下に解説致します。
1.PEファーム各社が、LP投資家に自社の特徴をどう紹介しているか
貴方の採用を検討しているPEファームとしては、貴方がどれほど自社の本質を理解しているか、当然気になるところです。
自社の本質とは、”自分たちが思っている自社の本質”であり、客観的に見た事実とはかけ離れていることが多いものです。それでも参考になるのは、そのPEファームがLP投資家に、自社の特徴をどう説明しているかです(参考:写真はPE転職徹底対策テキストより抜粋)。
自社がLP投資家に自社の特徴をどう説明しているかを、意外とディレクター以下の投資プロフェショナルは知らないことが多いものです。
結果的にパートナーがLP投資家に説明している投資戦略とかけ離れた案件ばかり、追いかけている社員も少なくないのです。
それだけに、当該PEファームのパートナーがLP投資家に自社の戦略をどう説明しているのかをしっかりと把握しているだけでも、”外部への説明と一貫した思想を持った社員を採用できる”という安心感を与えることに繋がります。
2.過去の投資先の特徴と、バリューアップの特徴を把握
PEファーム各社の特徴や違いを理解するのに有益なのが、過去の投資案件を調べることです。
PEファーム各社は、過去の投資案件を”弊社の実績”として潜在投資先にアピールします。また仲介業者も”このような案件は、あのファンドがやったことある”などの理由で紹介してくるため、過去の投資案件と似たような案件が、将来もそのPEファームに集まってくることが多いからです。
また投資先に対するバリューアップのパターンも、そのPEファームが得意とする”型”があるものです。
ガバナンスを作りこむことをメインにするのか、アッドオン投資でマーケットシェア拡大を目指すのか、赤字でもいいから戦略的価値を高めるのか、はたまた容赦なくリストラをして投資家向けの利益を作りこみに行くのか。
どのような業界に投資し、どのようにバリューアップするのかに関して考えることなく、面接に臨んではいけません。
PEファーム各社のホームページやビジネス記事を検索し、”そのPEファームの投資戦略とバリューアップの特徴”に関し仮説をもって、それを面接で議論して精度を高め、パートナーとの面接に臨みましょう。
3.重視するカルチャーの一致
プライベートエクイティの仕事は、20人以下、ないし10人以下、ともすれば5人以下という小所帯で、10年にわたる長い年月のお付き合いになります。
したがって、チームカルチャーとのフィットの有無が、非常に重視されます。
またPEファームのカルチャーは、その創業パートナーの好みが大いに反映されるので、そのパートナーが投資の仕事で何を重視しているのかを理解したうえで、面接に臨むのが望ましいです。
PEファーム各社が重視するカルチャーは大抵、信頼、規律、長期的人間関係などのキーワードが出てくるのですが、これらに関しても面接の初期段階で”御社がファームとして大切にしている共通の価値観は何か”を、面接の初期段階で確かめて、後続の重要なパートナー面接に臨みましょう。