
ストロングキャリアでは2021年9月20日、マッキンゼー、BCG,ADLなど戦略コンサルティングファームで活躍する国内外プロフェッショナルの皆様を招聘し、戦略コンサルウェビナーを開催いたしました。ここでは当日のインタビュー記事を紹介してまいります。第一弾は、ローランドベルガーなど複数の戦略コンサルからマッキンゼーのシンガポールオフィスに転職した米国人コンサルタントに、現地からお話を伺いました。
マッキンゼーは他の戦略ファームに比べ、コレが全然違った!?
Q:貴方は非常に多くの戦略コンサルで働いて、最後はマッキンゼーに辿り着いた。奥さんが先にマッキンゼーで働いていたからそれが有利に働いたとは思うが、夫婦でマッキンゼーで働くと、やりにくくなかったか?
A:そうだ。私の人生は妻が切り開いている。妻がマッキンゼーに移ったから私もマッキンゼーに移った(笑)。ただマッキンゼーは夫婦を同じプロジェクトに入れたりしないし、特にやりにくさは感じない。あと夫婦でマッキンゼーで働くメリットはいくつかある。
まずお互いどのようなことをやっているのか、何故忙しいのかわかっているので、海外出張が多くてなかなか帰ってこなくても、そのようなものだという理解がある。
Q: 貴方は昔マッキンゼーに落ちて、複数の戦略ファームを渡り歩いたのち、正に奥さんの御陰でマッキンゼー転職を果たしたわけだが、他社に比べてどのような違いを感じたか。
A: マッキンゼーは確かにレベルが違うことがある。まず顧客がCEO、経営者レベルだが、ローランドベルガーやLEKにいた頃は、ミドルマネジャーがカウンターパートであることが多かった。またコンサルタントの人数もマッキンゼーは中堅戦略ファームの10倍以上いるので、何かとリソース、サポートが整っている。
プレゼンを創ったりグラフを創ったりと言ったノンコアな作業はインドや様々な場所にアウトソースできる。我々が考えることに特化できるようなサポートが極めて充実している。
Q:貴方はマッキンゼーでの生活に満足していたが、奥さんが独立して起業したという理由で、今度も奥さんの会社に転職した。キャリア選択の基準やタイミングについて知りたい読者の皆さんにとって、全く参考にならない転職契機なわけだが、マッキンゼーのコンサルタントは数年で転職するのが大半だ。
あなたはマッキンゼーで何を得てた時が、辞め頃だと思うか?ないし、何を得る前は、マッキンゼーからの転職は勿体ないと思うか?
A:先ほどの回答とも関連するが、第一にCEOのマインドセットを得る必要がある。日ごろから大企業の経営者を相手にケースをこなすので、トップの視点と視野を得ることが重要だろう。第二に、構造化して考える癖だ。
マッキンゼーでは他のコンサルファームに比べてもとりわけ、複雑な問題を全て構造化して考える傾向が強い。これも、どの職場に転職しても、役に立つスキルだと思う。
そして第三は、やはりネットワークだ。非常に優秀な人材が世界中から集うが、彼ら・彼女たちも数年で多国籍企業の幹部やスタートアップ、投資ファンドなど多方面に身を転じ、活躍している。このような質の高いネットワークを得るのも、マッキンゼーで得るべきことだろう。
続編に続く