
戦略コンサルか、MBAか、悩まれていませんか?よくあるのが、20代後半でコンサルを挟んでMBA出願したいというもの。しかし中途半端なコンサルキャリアでは、マッキンゼー、ベイン、BCGで順調に昇進し、会社スポンサーを受けて出願してくるコンサルライバルに比べ、出願パッケージが不利になりがちです。また海外トップMBAは、若いうちに行った方がメリットが大きいのです。コンサル転職かMBA出願か、どちらがよりキャリアの目的にあった選択肢になりえるか、お答えします。
コンサル転職か、MBA留学か?~20代後半~30代前半の転職 OR 留学問題!
当セミナーにお越しになる方の相談には、MBA留学かコンサル転職するか悩んでいる方も多くいらっしゃります。また、コンサルに転職したい理由を読み解けば、実はコンサルよりもMBA留学したほうがいい方も数多くいらっしゃります。
MBAに行くべきかどうかは他のコラムに譲るとして、年齢は重要な決定ファクターです。というのも多くのトップMBAで若返りが進行し、20代前半から行く人が増えているからです。ボリュームゾーンは25歳くらいで、卒業時の年齢も30前の人が大半です。
この年齢ですと卒業後も未経験分野に転職しやすく、就職率も上がるため、ビジネススクールは若い学生の採用を好む傾向があります。またほかにもメリットがあります。まず20代前半は給料もそう高くないため、留学中にあきらめる給料総額もたいしたことがありません。
これが30前後で給料が上がっているときに行くと、機会費用も随分増してしまいます。加えて、MBA卒の給料も基本的に年齢に関係なく一定なので、20代中盤で卒業しようが、30前半で卒業しようが、卒業後の給料はあまり変わらないのです。
これらの理由から、もしもMBAを志望されていてすでに20代後半に差し掛かっているのであれば、30になってから出願などと考えないほうがよろしいです。
入学できる可能性が落ちるばかりか、機会費用も増え、また卒業後の選択肢も限られてしまいます。(いやらしい話ですが、コロナショックでオンライン授業に移行したので、出願希望者が一時的に減っており、ある意味合格のバーが下がっているとも考えられます。実際にGMAT受験者の減少トレンドに拍車がかかっています)
ユニークなバックグラウンドでMBA出願しよう
さらに加えるとすると、MBAに出願する候補者の最も大きなキャリア母体が投資銀行とコンサルティングファームです。
するとマッキンゼーやベインを2年で昇進した、会社からのスポンサー組と比べられた時、ご自身のコンサルとしての強みは経験でも落ちますし、またコンサルティングファームで順調にプロモーションされた人に比べても劣るでしょう。
それよりユニークなキャリアバックグラウンドで、例えば人事の専門家とかマーケティングの専門家とか、違う機能軸の専門家X特定のユニークな市場軸で差別化を図られたほうが、差別化がしやすくなるものです。
最後に、コンサル転職志望ではあるが、MBA出願されたほうがいい事例を書きます。最も大きいのは、”グローバルキャリア”を目指すために、また視野を世界に広げるために海外勤務やいろいろな経験ができるコンサルを目指す、というもの。
これは大いなる勘違いで、往々にして現地採用で特に海外バックグラウンドがない場合は当然現地オフィスのローカルプロジェクトにへばりつくことになり、グローバルファームに入ったはいいが、やっている仕事も同僚も完全にローカル一色、ということも少なくないのです。
コンサルとMBAの間で迷われている方は、ご年齢と出願時にご自身をどのように差別化されたいのか、そしてコンサル、MBAに求めているものが、本当にそれらのキャリアで得られるものなのかどうかを見定めたうえで、賢明なご判断をしていただければ、と思います。