ベインアンドカンパニー徹底解剖~BCG, マッキンゼーに比べた強みと弱みとは?

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コンサル業界トップティアの一角、ベインアンドカンパニーは、他社と比べてどのような特徴があるのでしょうか?その7大ポイントをまとめました。

ベインアンドカンパニーの7大特徴とは?

ベインアンドカンパニーを他の主要コンサルティングファームと比べたときの特色を整理します。

1・グローバル

社員の国際性・多様性は群を抜いており、他オフィスへのトランスファーなども比較的可能です。実際に外国人コンサルタントの比率が高いファームであり、プロジェクトもグローバルなものが多いです。外資系でも日本勤務とドメスティックカルチャーが大半の中、ベインは国際性で際立った特徴を有しています。

2・アットホーム

人の好さで知られるベインアンドカンパニー。これはサポーティブカルチャー、やたらと多い社内イベントに特徴づけられます。仲の良さ、人当たりの良さに定評のあるファームです。賢いけどついうっかり攻撃的で他人とよく揉める、という人は、まず向いていないので気を付けましょう。

3.小規模(MBBの中では)

上とも関連しますが、MBBとはもはや呼べないのではというくらい、相対的に規模が小さくなりました。日本オフィスも100人に満たないサイズです。これは常駐型で大量の若手コンサルを雇ってクライアント先に送り込んだりしないこと、また新卒主義(ないしMBA採用)で、中途採用が少ないことなども挙げられますが、この規模の小ささから、BCC, マッキンゼーに比べ、プロジェクトの幅が狭くなるのは致し方ない点でしょう。

4.ジェネラル戦略コンサル志向

他ファームのように常駐型、エクセキューション型の案件は少なく、LEKやADLなどと同様、良くも悪くも戦略立案やDDが主体のファームです。ただし、デジタル化対応への遅れから、コンサル業界のトレンドに遅れてしまっている、という懸念もちらほら聞かれるのも現実です。

5.好待遇

待遇の良さで知られ、トップファームの中でも高めの部類に属します。休暇も取りやすく、無駄な仕事をしないことに神経を使うファームです。Work Hard, Play Hardとは欧米、特に欧州系で重視されるカルチャーですが、労働時間と待遇の面で、満足度が最も高い戦略ファームに数えられます。(実際にトップティアのMBAを対象にした、満足度の高い雇用主調査でトップ数社にランキングされる常連です。)

6.プライベートエクイティ分野での強み

ベインアンドカンパニーはプライベートエクイティ関連で強みを発揮しています。投資検討時点でのデューディリジェンスから、投資後のバリューアップの戦略支援まで、PEにおけるプレゼンスという意味では最も影響力の強い会社です。

年に一度、ベインのプライベートエクイティグローバルレポートなどが出されますが、これはウェブサイトで無料で手に入れられますので、よろしければご参考にされてはいかがでしょうか。(実際にPEプロフェッショナルやMBAでPEを教える教授がかなり参考にしていることの多い、業界スタンダードに強い影響力を有するレポートです。)

7.結果へのこだわり~”True North”

最後にこれを持ってきたのは、実は私はこれは大した差別化ポイントにならないと思っているからです。というのもコンサル市場の変遷に伴い、いまやどこのファームでも結果にコミット、結果に拘っている、絵に描いただけの餅ではない、と同じようなことを言うからです。

マッキンゼーだってBCGだって、顧客の成果に拘ります、と言わないファームはないのです。”その中でもうちは、、、”とかいって、ベインがサポートした企業の株価と株式市場全体のパフォーマンスの比較や、ベインが参画したPE案件のリターンがそうでない案件より高い、みたいなチャートを見せられます。

しかしそもそもベインを雇ってるお金に余裕のある大企業は、他のコンサルファームもたっぷり雇っているのと、株価のパフォーマンスは期間の区切り方で何とでも結果が変わるので、これは何とも言えないところがあります。

それでも、”True North” など、キャッチーなベインのコーポレートブランドともいえる標語をうまく作れているところが、流石ではありませんか。