
アクセンチュアなど外資系コンサルティングファーム志望の方々が、自分の得意分野とコンサルの本質的共通ポイントを意識して志望動機や強みアピールすることの重要性を解説します。
氏名(KY)
大学 (東京大学大学院工学系研究科)
志望業界 (コンサル)
志望会社 及び部門(アクセンチュア)
あなたの志望動機は何ですか?(業界及び第一志望の会社に対して)
候補者回答
私は大学、大学院において建築を勉強してきており、はじめのうちは建物の外観、デザインにとらわれることが多かったものの、次第に、建物が本当にニーズを満たした計画になっているのか、そして建物においてどのようなサービスを提供できるのかといった点に興味が移っていった。
このことはよく考えてみるとどのようなものについてもあてはまると考えられる。
どんなによい技術を持っている会社があっても、販売戦略、サービス方法を間違えば宝の持ち腐れとなってしまう。
よい資源を持っている企業がその力を最大限に引き出すことができるような戦略を考えることで、様々な企業の力になりたいと考えるから。
あなたの強みは何ですか? (志望業界の業務に直結する強みを、具体的にお書き下さい)
候補者回答
建築学科においては設計課題というものがあり、敷地の調査に始まり、そこで問題になっていることを自分なりに分析した上で、建物を設計してプレゼンテーションを行う。
しかも一ヶ月などある程度短期間で発表まで行わなければならない。
それに加えて大学の卒業論文、卒業研究においてはじっくりと問題に取り組むという作業も行ってきた。
このように様々な課題に粘り強く取り組んできた私は、ある事象について調査し、問題点をあぶりだすという作業を得意にしていると考える。
会社への質問
候補者回答
戦略コンサルにおいて、やはり顧客である企業の属する業界がのぼり調子なのか凋落ぎみなのかによっても、コンサルティングが顧客に対して効果を発揮するかどうか関係してくると思うのですがいかがでしょうか。
コンサル業務の限界を感じたことはありますでしょうか。凋落気味の業界(大変失礼な言い方だとは思いますが…)へのコンサルティング業務をされたことがあれば、差し支えない範囲で具体例をあげて教えていただきたく思います。
講評: 自分のやってきたことを、コンサル業務の本質に上手くつなげようとしている。質問も2つ目はよい質問
「よい資源を持っている企業がその力を最大限に引き出すことができるような戦略を考えることで、様々な企業の力になりたいと考えるから。」などは、前述した「研究室に眠っている基礎技術をマーケットに出して、、」という理系東大生にポピュラーなアピールの一つであるが、オーソドックスに〇である。
なお「建築学科においては設計課題というものがあり、敷地の調査に始まり、そこで問題になっていることを自分なりに分析した上で、建物を設計してプレゼンテーションを行う。
しかも一ヶ月などある程度短期間で発表まで行わなければならない。」の箇所は重要な教訓がある。
このように「自身が面接官よりよっぽど詳しく知的に専門性を語れる分野」で、「自分のやってきたことの中からコンサルに共通することを指摘し、強みをアピールする」というアプローチは是非「自分の専門性の強さを全然コンサルの面接に生かせていないコンサル志望者」にはお勧めしたいことである。
なお彼は、一つ目の質問は「そんなこときいてどうするの?」という質問をしてしまっているが、2つ目は聞かれたコンサルタントも冷や汗を流しながら、賢いこと言うために内心焦りつつも、いい質問するなと感心するだろう(聞き方と聞くタイミングによりけりだが。)