バークレイズ証券への転職と就活~他の投資銀行との違い5ポイント

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英国初の名門金融機関で、外資系証券会社の中では日本進出が最後発組となります。リーマンブラザーズの北米機能を買収した当時の急拡大が終わり、反動のリストラも一段落した今、他のTier2外資証券と比較して、どのような特徴を有しているのでしょうか?そのポイントを解説します。

バークレイズ証券への転職と就活~他の投資銀行との違い5ポイント

バークレイズ証券はイギリスの大手金融グループで、リーマンショック以降、リーマンブラザーズの北米機能を買い取り、日本でも業容を拡大してきました。

主要外資系投資銀行の中では日本進出が最も後発となります。欧州ではトップティア、日本でもTier2の一角とされるバークレイズ証券と、他の投資銀行を比較した時のキャリアインプリケーションを以下に記載します。

①グローバルな環境:英国系金融機関なので、イギリスとの繋がりが強い

バークレイズ証券はイギリス発の金融機関で、ロンドン本社とのつながりが強いです。外国人比率も高く、英語が公用語です。新卒入社組もロンドンで1か月の研修を受けることができます。

②日本では後発組で中途採用を急速に進めたので、様々な投資銀行出身者が存在

ドイチェ証券やUBS証券よりもさらに日本での投資銀行業務拡大が遅かったので、他社が解雇を勧めた局面で、ありがたい受け皿になりました。

リーマンブラザーズやドイチェ証券、JPモルガン、ゴールドマンサックスなど多様な競合他社から人材採用を勧めたので、よく言えば急拡大、悪く言えば寄せ集めなため、特有のカルチャー醸成が難しくなりがちです。

③新卒を意外に大切に育てるが、離職率は高い

新卒採用と育成に熱心で、実際に非常に質の高い新卒バンカーを採用・育成してきました。しかしながらTier2で忙しい割に良いディール経験が少なく、アソシエイト昇進を待たずして他業界へ転職する人も目立ちました。

中には激務の中でもきちんと財務・会計・バリュエーション・ドキュメンテーションの知識を身に着け、早くも有力PEファンドへの転職に成功した人もいます。

④欧州系特有の債券・為替取引に強みがあるが、投資銀行業務・株式業務はセカンドティアで弱い

上述の通り、投資銀行業務はセカンドティアなため、その宿命として案件獲得のためのピッチ作業(これがまた、あまり勉強にならない)が多くなり、良い案件をエクセキューションする経験を積みづらいというデメリットがあります。

これは既に日系・外資系ともにエスタブリッシュされたプレーヤーがいる市場に後発で参入した会社の宿命なのですが、お金を積んで競合から採用を一気に進めるため、他社がさらにお金を積むと一気に人材を失ってしまうという、お金がかかる割に結果に繋がらない悪循環です。

⑤日本拠点の拡大局面は終了で、大幅な人員削減も

バークレイズはグローバルブランドであり、リーマンショック後に日本市場での拡大を目指しましたが、すでに拡大局面は終了し、大幅な人員削減も行われました。

多くの投資銀行と同様、日本は極東の拠点の一つにすぎません。また重要な決定はロンドンで行われます。

そしてアジアの中心は香港とシンガポールです。今後の成長性という意味では、他の投資銀行が抱えるのと同じ課題に直面しています。

以上を鑑みたうえで、他の投資銀行と比較した時のバークレイズ証券への就活に向けた参考にしていただければ幸いです。

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