
ボストンコンサルティンググループ志望者の京大生の志望動機を紹介・解説します。
氏名(MM)
大学 (大学院)京都大学 及び 学部 工学部
志望業界 (コンサルティング)
志望会社 及び部門(ボストンコンサルティング)
あなたの志望動機は何ですか?(業界及び第一志望の会社に対して)
候補者回答
まず始めに、コンサルティング業界の志望理由として二つ挙げます。
第一に、父親が中小企業を経営している影響で、物心ついた頃から「経営」「ビジネス」に非常に興味を持つようになり、企業が抱える「経営課題」を解決していくコンサルティング業界に興味を持ちました。
第二に、私は大学で「経済学」と「工学」とを勉強していますが、どちらか一方の道ではなく、これら両方の分野に関わっていくことができるのではないかと考えたのが一つの理由です。
次に貴社を志望する理由は、貴社の”多様性からの連帯”という理念に強く惹かれるからである。
私は多様な視点を得るために専門領域を複数持ち、また友人と異なる専門領域をいかに人に伝えるかという目的で勉強会も開いてきました。
こうした経験から、異なる考えが交わる時に新たな価値が生まれることが多く、成長も大きいと感じています。
また、私の強みである「広い好奇心」がこうした機会を増やしてきました。
そんな私にとって「多様性」を成長の源泉であると位置付ける貴社の姿勢は最もフィットすると考え貴社を志望します。
解説: 「親が経営者で、、、」は非常にポピュラーな原体験だが、経済と工学に携わるのがコンサルというところで破綻
ありきたりで、的外れなポイントを挙げてしまっている(ここまで読んだ限りでは)。
最初の父親が中小企業をしていて、、、系の話は原体験としてよくあるのだが、その後「経済と工学に携わり続けたい」でコンサルというのが、繋がっていない。
その後「多様性からの連帯」や「広い好奇心」など、まぁどこのファームも掲げるので、それ一本でBCG押しされると、ありきたりすぎる印象を与える。
大した議論もなく「御社が最もフィットする」と熱意を示されても、嘘くささか恐怖を感じてしまう。
あなたの強みは何ですか?(志望業界の業務に直結する強みを、具体的にお書き下さい)
候補者回答
二つあります。
第一に、「広い好奇心」を持っていることが強みです。大学生活が具体例です。
経済学部に入学した後、以前から「機械システム数値的アプローチ」に興味があったこともあり、工学部物理工学科に編入し学部レベルでの専門領域を増やしました。
第二に「物事を自分で考え、吸収する力」が強みです。これは第一にあげた「広い好奇心」を支えるものになっています。
広く浅くといった経歴に見えるかもしれませんが、各分野において短期間で努力し結果を出してきました。
大学入学時に全く未知であった「物理数学工学」などを独学し、編入時にもこの点を評価していただきました。
こうした複数領域を考える際、「共通点は何か?」「相違点は何か?」といったことを、自分なりに考えるように心がけています。
解説:ここまで語って、初めて輝くタイプ
ここまで語ってようやく、1つめの志望動機に説得力が出てくる。(それでもなぜコンサル、には繋がっていないが、経済と工学に携わり続けたい理由は伝わる。)
「共通点は何か?」「相違点は何か?」というのを考えるということは、本質的なモデル思考が癖になっているということなので、コンサルでは好まれるストーリーである。
また単に「広い好奇心」「物事を自分で考え吸収する力」を単発で言い放てば説得力もないが、その両者の連関を語ることで、優秀さと説得力と、コンサルへのフィットを印象付けている(好奇心も吸収力も、コンサルで活躍する人の重要な性質である)。