
財務省で勤務しながら、将来不安を感じてらっしゃいませんか?多国籍企業やグローバルプロフェッショナルファームに進んだ同期が3倍の年収を手にしながら年次関係なく実力次第で抜擢されていく中、文字通りの官僚主義と旧態依然とした年功序列、厳しい上意下達の体育会系カルチャーの中、無駄に思える国会待機で雑務と激務に耐える毎日。国会議員の”先生”への挨拶と根回しに疲れ、省庁の利益を守り、省内での承認欲求を満たすための人生に疑問を抱いたら、民間で使えない官僚カルチャーに染まる前に転職しましょう。
財務省からの転職~”債務省”で潰しが効かない予算オジサンになる前に転職せよ!
伝統的に東大法学部から、ある意味で最も優秀な学生を引き寄せてきた財務省。しかし債務ばかり作る”債務省”と揶揄される中、政治と官邸に頭が上がらず、素人の”大臣”や”政治家の先生”を味方につける挨拶周りや調整作業、そして国会待機に途方もなく無駄な時間と作業を強いられます。
残業時間が長いのに給与は低く、”国のために大きな仕事をしているんだ”という自尊心の源泉も、どこへやら。
よく見ると非効率に使い切られる単年度予算を編成しながら、膨れ上がる社会保障費に、2%上げたところで焼け石に水な割に世論から袋叩きに合う消費税増税を上げようとしては、批判されまくる毎日。
他に魅力的で社会的インパクトが大きく、報酬も高いグローバルな仕事がいくらでもある今、優秀な人材ほど、財務省に居続けることが、自分にとっても社会にとっても大きな機会損失に繋がっています。
以下では財務省で働く若手の方に伝えたい、6つの”財務省からスグ転職すべき理由”を論じます。
1.いかに優秀でも下っ端雑用期間が長い
体育会系カルチャーが根強く、若手にはこれでもかと”雑巾がけ”系の仕事を押し付け、年功による上下関係の厳しさを叩きこむ財務省カルチャー。
周りが官僚ばかりで、このようなカルチャーが当たり前だと勘違いされているかもしれません。
しかし世のプロフェッショナルファームでは年次に関係なく”さん付け”で一人の個人として尊重するのが当たり前になっています。優秀な人材を長期的に惹きつける組織は、面白くやりがいのある仕事を提供しなければ、優秀な若手から組織を離れてしまうことを理解しています。
今どき、年功序列による上下関係の厳しさを体でわからせるために、雑用を若手に押し付けるのは、時代錯誤も甚だしいのです。
2.大企業病・官僚カルチャーの総本山
官僚オブザイヤーに輝くことも多い、財務省。年功序列・上位下達・絶対服従カルチャーの中、上の意向を忖度し、言われたことを完璧にこなす人材が重宝されます。
だからこそ、東大法学部型の人材が重宝されてきたのです。
しかしこの財務省カルチャーが体にしみこんでしまうと、主体性が無くなり、リスクテークが出来なくなり、見事にリーダーシップとアントレプレナーシップがゼロな「保守的受け身人材」が出来上がっていきます。
3.非生産的な仕事と激務な残業
国会待機のための深夜に及ぶ残業、予算編成期間の慢性的な激務、そして費やした時間の割に”あるべき論”とはかけ離れた、政治的妥協の産物。
インダストリー4.0時代とはかけ離れた、いまだに全てが紙ベースの昭和時代のおじさん上司と政治家の先生相手に、法案を通してもらうための挨拶行脚と事前調整ばかりに時間を取られてしまいます。
4.低い給料と、下がりゆくアップサイド
多くの会社で年功序列と終身雇用が崩れ、”役に立てる若いうちに稼いで貯めないと、老後が不安”なこの御時世。
そんな中、コンサルの半分、投資銀行の三分の1で、”俺は国のために働いているんだ”という自負心だけを頼りに、退屈な激務が強いられます。
しかし官僚の天下りを巡る世間の監視の目は強まり、財務省で長年働き続けることのアップサイドが低下していく中、金銭的報酬は度外視して、やっている仕事の”遣り甲斐”に深く納得できるタイプでないと、かなり劣悪な労働条件といえます。
5.上司(つまり大臣)とのフィット~国益を考えていたはずが、省益を考える組織人間に転落
コラムのサブタイトルなので極力穏便にマイルドな表現を使おうと努力したのですが、端的に申して上司となる財務大臣の質にも、疑念を抱く方は多いことでしょう。
そもそも当該分野の素人が、有力官僚に”先生”と持ち上げられてご満悦になっている間に、「この政策は社会全体のためになっているのか、それとも単に我が省庁の諸先輩方の意地ではないのか?」という疑念を抱き、財務省からの転職を志す若手財務官僚も増えています。
6.潰しが効かない
財務省から転職するなら、早めの転職をお勧めしたい最大の理由が、”財務省に長居すると、潰しが効かない役立たず”になるためです。
実は財務省からコンサルや投資銀行に転職し、その後PEファンドでも活躍したり、起業して活躍している方は増えています。
しかしそんな彼ら・彼女たち(ほとんど男性なのでごく一部ですが)は押しなべて20代半ば、遅くとも20代後半に転職し、コンサルやMBA留学を挟んで”官僚体質”から若いうちに脱却しています。
今どき官僚組織にそまった保守的・事なかれ主義の、リスクを取れない前例主義では、国際市場で使い物になりません。
人生100年時代、”このまま財務省で働き続けることに、ワクワクする将来ビジョンを持てない”という型は、もとはと言えば優秀な頭脳が財務省カラーに染まってしまう前に、転職されることを強くお勧めいたします。
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