シティグループ証券~米系投資銀行ナンバー5の、5大特徴とは?

  • LINEで送る
シティグループ証券~米系投資銀行ナンバー5の、5大特徴とは? - アイキャッチ画像

シティグループ証券は、日本における米系投資銀行のナンバー5のポジションにあります。しかし部門によってはグローバルトップティアであり、報酬水準もやることもトップティアと変わりません。他社に比べたシティグループ証券のメリット・デメリットに関して解説します。

シティグループ証券への転職・就職時に知っておくべき5ポイントとは?

シティグループは日本における歴史が100年という最長クラスの歴史を有しており、様々な合併・買収・売却の紆余曲折を経ても、日本で強固な基盤を有しています。

世界的なブランドとネットワークの強さに定評があるシティグループ証券でのキャリアを考えるときに知っておきたい、他の投資銀行と比べた5つの特徴を以下に記します。

1・多様な組織カルチャーの組み合わせと、日興売却後のナンバー5への帰結

グローバル商業銀行のシティが、ソロモンブラザーズとスミスバーニーが合併したソロモンスミスバーニーと一緒になり、日本の日興とジョイントで日興シティをつくり、それを金融危機の後でSMBCに日興を売り、、と、日本での歴史が長いだけに変遷の歴史も長い会社です。

結果的に米系商業銀行、投資銀行、日本の証券会社のカルチャーが混ざっているわけですが、日興を売却したのちは再度、アメリカの証券会社カルチャーに収束しつつあります。

ここで興味深いのは、モルガンスタンレーが三菱に出資を受けたタイミングで、シティは日興証券を売る側だったということです。

この違いは案件獲得力の差に繋がり、モルガンスタンレーは案件獲得数でトップに躍り出たのに対し、シティグループ証券は米系ナンバー5というポジションになっています。

2.マーケット部門のグローバル/アジアでの強さ

投資銀行部門のポジショニングは最強とは言えないシティグループ証券ですが、マーケット部門はトップティアに勝るとも劣りません。

特にアジア全域での投資家カバレッジが強く、株式営業と調査部は伝統的に強いプレゼンスを誇ります。

マーケット部門で働かれる方は、米系トップ3に遜色のない経験と待遇を受けられるでしょう。ちなみに実際、MDで巨額案件をとってくるIBDの花形バンカーにでもならない限り、待遇はマーケット部門の方が良いです(労働時間も比較的短いのに)。

新卒入社後数年は毎年数百万上乗せされ、30で3千万、社内政治を含めた総合的な実力者は30そこそこで5千万貰っていたりもします。20代で2000万はマーケット部門の基本的な給与水準となります。

3.人数の少なさと手厚い研修

Tier1の投資銀行に比べて人数が少ないのでその分忙しい反面、日興ジョイント時代の日系カルチャーがあってか、人を育てる姿勢の強さには定評があります。

実際に新卒入社のニューヨーク研修を含め、コーポレートファイナンスや財務会計知識に関する手厚い研修の機会が提供されます。

4.ワークライフバランスは部門次第~長期休暇は日系企業より取りやすい

外資金融というと激務のイメージが先行しますが、実は部門次第です。IBDは土日関係なく深夜労働が多いのですが、マーケット部門はマーケット部門というだけあって、マーケットが閉まっていたらせいぜいクライアントディナーくらいで、7時にはとっとと家に帰ります。

もちろん朝は早くて7時出社とかなのですが、昼夜関係なくひたすら働くIBDに比べて、土日はまず出社しませんし、プライベート時間を十分に確保できるでしょう。

またIBDでも、これは他の投資銀行も同様ですが、二週間連続で休むブロックリーブと呼ばれる制度があります。

5.昭和世代の古株上司に注意?

これは日興とのジョイント時代の名残か、はたまた長年勤務している、「働かない古株上司」が残っているためか、ズバリ、パワハラ気味の扱いを受けて退職した人が私の周囲にも何人かいます。

別にいじめられるタイプではなく、聡明な美人なのでどちらかといえば言い寄られるタイプなのですが、今は業界を変えて元気モリモリ活躍中の明るい彼女を鬱に追い込むほど、パワハラ上司が野放しにされていたことを、付け加えておきます。(とはいえ尊敬できるよい方もたくさんいらっしゃいますし、この手のパワハラ上司は世の常、特に投資銀行の常ではあるのですが)

以上を鑑みたとき、ゴールドマンサックスやモルガンスタンレー、メリルリンチに比べ、シティグループ証券を志望する際はどのようなストーリーがあり得るでしょうか?

ゴールドマンのようにトップバンクであれば他社と比べた志望動機は簡単に作れるのですが、このように微妙にセカンドティアな会社だとストーリーが作りづらいのは、どの業界でも同じです。

そんななか(これも志望先の部門によって変わってくるのですが)、①私はマーケット部門志望で国際的な環境で働きたいので、グローバル/アジア全域でトップの投資家カバレッジと存在感を誇る ②人が少なめな分、忙しいのは覚悟しているが、その分密度の濃い経験で成長速度を速められる ③クロスボーダーな大規模案件に注力しており、国際志向の強い自分はそのようなディール経験を積みたい、といった特徴がご自身にあっているかを考えつつ、他社と比べたときのキャリア選択のご参考にしていただければ幸いです。

コメントを残す

*

CAPTCHA