コンサルティング企業給与比較~コンサル各社の給料水準を徹底比較!

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結局のところコンサル各社は、いくらくらい給料を払ってくれるのでしょうか?”マネジャー以上に上がらないと時給的にもとは取れず、プリンシパル、パートナーにならないと総合商社の方が楽して安定的に長らく稼げます。しかしパートナーレベルになると、総合商社シニアの二倍以上もらえます。なお、ブランドが弱く、規模も小さいファームは、社内で上に上がっても給料のアップサイドは限られているのが現実です。「給料の額に関わらずコンサルで頑張りたい」という人でないと、務まらない給与水準のケースもあるので気を付けましょう。

コンサル各社の給料大比較~結局MBBやその他戦略コンサル、Big4では、いくら稼げるのか?

コンサルファームは、戦略、テクノロジー、デジタル、オペレーションと、上流から下流にかけて給料が下がっていく。(何事も、”結局何をするのさ”という目標設定が肝心なのである)。

また単価の高いブランドファームは、一人あたり売り上げも高いので給料も高い。その高単価に見合わない案件を、より長い労働時間と低めの給料、それでも優秀なコンサルタントがこなしていく。Big4はトップティアのデロイトだと戦略ファームの一部と遜色ない水準だ。

端的に言えば、要するにMBB及び一部トップティア戦略ファームは、一回昇進していきなり1000万越えだ。これに対しBig4やセカンドティアは2回、下手したら3回昇進してようやく、1000万である。

なお、給料が低めの日系独立系の戦略コンサルでは、本コラムの最後で紹介する企業を含め30になっても1000万に届かず、700万前後のこともある。

新卒時のマッキンゼーとの給与差は年間100万程度だったのが、30になると実に1000万近く差がついてしまうことになるので、この点留意しておこう。

トップティアのコンサルティングファームではその後、マネジャー、シニアマネジャー、プロジェクトリーダーと呼ばれる現場でケースを回す責任者クラスが1500~2000万だが、大きく差が出るのかパートナーからである。

コンサル業界は総じて、パートナーに上がって初めて億越えになるので、くれぐれも「給料水準がいいから」というのは、よっぽど長らくいてパートナーに昇進する予定でもない限り、あまり夢を見てはいけない。

マッキンゼー:高水準だが、ライバルのベイン、BCGより若干低め

新卒アナリスト600万。

昇進したアソシエイト1100~1500万。昇進なくとも毎年昇給が8%前後。ボーナスはコンサル業界は全体的に低く、年収の1~2割程度。

マネジャーに上がって1500万~2000万。

アソシエイトパートナー2500万。

シニアパートナーに上がれば5000万から、業績次第では億越え。退職金積み立てが毎年年収の2割弱あるのも特徴。

評価が不公平だと不平渦巻くコンサル業界の中、公正で透明性の高い評価に納得感は高い。

ボストンコンサルティンググループ:マッキンゼーよりやや高め

アソシエイトは600万前後のベーススタート。シニアアソシエイトへは1・5年で自動昇進し、800万ベースに(ボーナス込みで1000万弱)、

シニアアソシエイトから3年以内にコンサルタントに昇進摺う必要があり、めでたく昇進してベース1200万。(ボーナス高目でベースの3割を超えるので、合計1500万程度。)。

プロジェクトリーダーになって2000万程度(1600万ベース+30%ボーナス)。

プリンシパルは、2500万。業績が良くてパフォーマンスが良いと3000万弱の水準に迫る。

パートナーは5000万越え。ボーナスはグローバルの利益、日本オフィスの利益、個々のパフォーマンスで決定され、もらう人は数億貰うことも。

かつての堀紘一社長時代で、社長年収が2億を超えていたとされる。現在ファームの規模は文字通りけた違いなので、パートナーが最も稼げるコンサルファームの一つである。

ベインアンドカンパニー:戦略コンサル最高水準の報酬

アソシエイト 650万

シニアアソシエイト 900万

コンサルタント 1500万

ケースチームリーダー 1800万

マネジャー 2200~3000万弱

プリンシパル 3000万超え

パートナー 5000万~稼ぐ人は億単位。

評価が良ければ毎年15%程度の昇給。コンサル業界で最も待遇が良いファームとして知られる。

しかもワークライフバランスを重んじるファームとしても名高く、トップMBA卒業生が最も働きたがるコンサルファームの一つである。

感じがいい人も多く、実際私がクライアントの立場でよく仕事をお願いしていたベインのコンサルタントは、他ファームに比べて穏やかで感じがよい人が多かった。

ATカーニー:MBBに比べて遜色なし

ビジネスアナリスト 600

シニアビジネスアナリスト 800~1000

アソシエイト 1100~1300万(ボーナス込み1500)

マネージャー 1600万~(ボーナス込み2000~2500)

プリンシパル 2500万~(ボーナス込み3000万~4000万)

パートナー 5000万~

コンサル単価はMBBの8割前後であると推定されるが、コンサル好況が続き、優秀な人材の引き留めが重要な中、MBBと遜色のない水準の給与が支払われている。

ローランドベルガー:ボーナス水準低し

ジュニアコンサルタント 550万+ボーナス

コンサルタント 750万+ボーナス

シニアコンサルタント 1000~1200万+ボーナス

マネージャー 1400~1600+ボーナス 400万~700万

パートナー 不明

このあたりから、MBBが受けないような安めのプロジェクトを、MBBより長時間働く、という戦略で案件獲得するため、給与水準は相応に落ちてくることになる。

内部にいるシニアのカルチャーが日系体育会系なので、労働時間が長いことでも有名。(そのためか、若手同期の中は戦友的な仲の良さで知られる。)

アーサーディーリトル:30代で1000万は超える

アナリスト 600万~750万

コンサルタント 900万~1000万

マネジャー 1500万~1800万前後

プリンシパル 2000万~2500万前後

アソシエイトディレクター 2500万~(推定)

ディレクター 3000万~(推定)

好業績が続いており、地味目なファームながら、ボーナス額の改善が続いている模様。日系・理系・研究者・職人肌的なファームなので、ガツガツ給与交渉する人はあまりいない。

デロイトトーマツコンサルティング:BIG4の中では最高水準

アナリスト 530万~700万

コンサルタント 650万

シニアコンサルタント 800万~ (ボーナス込みで30前で千万に乗る)

マネジャー 1100万~1700万

シニアマネジャー 1300万~2000万

パートナー/ディレクター 2500万~億越え

ボーナスは20%弱、上に行けば業績次第で30%程度上乗せ(ボーナスレンジは最大40%前後)。ボーナスの幅が広いことでも知られる。

MBB以外の戦略ファームに迫る高水準だが、仕事量は戦略ファームよりよっぽどマイルド。二段階昇進制度があるなど、パフォーマンスのいい人は早く出世できる。

ただしユニット(業界ごとのチーム)の契機と、そこでの上司次第(評価はユニットの上司一任)で激アマ評価や激辛評価があるので、要注意。中途入社時の給与交渉が重要。

PWC: ボーナスレンジ広めの0%~40%

アソシエイト 540~650 (ボーナス込み700万~800万)

シニアアソシエイト 700~900 (ボーナス込み1000万~1200万)

マネジャー 1000万~1400万前後(ボーナス込み)

シニアマネジャー 1300万~1700万前後

ディレクター 1500万~2000万

パートナー 2000万~数億

タイトルが上がるほどボーナス幅が大きくなるのは、他ファームと同様。

特徴は各階級がEmergency, Proficient, Advancedに分かれており、それぞれ年収で50万程度差がつく。Big4競合に比べて1割ほど低いといわれる。

新卒一年目550万弱、3年で900万、5年で1200万、6年で1500万、8年でマネジャー2000万(ボーナス込み)というイメージ。

前職給与額と交渉次第で、同じランクでも給料はフレキシブル。他に魅力的な内定があったり、前職の給料が高いと交渉の余地があるので、コンサル中途転職組は、入社時点での給与交渉が重要になる。

日系独立系戦略コンサルは、給料が結構低い

なお日系独立系の戦略ファームは、他の戦略コンサルに比べて給料と昇給幅が低い。これはトップティアのブランドがない分、クライアントにチャージできるフィーも小さくなるが、人数も小規模なので、大人数を現場に張り付ける、大儲け案件がないことも響いている。

たとえばCDIでは新卒は500万前後、数年たって副査と呼ばれるランクで540万~700万弱、主査とよばれるマネジャー相当(新卒7年前後)でも1000万に届かない。またファームの業績に応じて、結構年収を下げられることがあるのも、他社では見られないユニークな特徴といえるだろう。

業界で低めの給与水準で、しかも下げられる可能性があるのは厳しいが、それでもアップオアアウトが実質的にないため、金銭的にはローリスクローリターンといえるだろう。

給料にはこだわらず、この仕事を解雇されない環境で、どうしてもしたい!という人にはこの点、ある種注目ポイントともいえよう。