コンサル志望者の、痒いところに手が届かない、薄っぺらい残念面接事例とは?

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東京大学大学院からコンサルを志望するStrong Career会員の方の、薄っぺらくて具体的シーンが伝わらない、セカンドティアな面接事例を解説します。

大学/大学院(東京大学大学院)  
学部(農学生命科学研究科) 
氏名    (KU)

なぜこの会社を志望していますか?

候補者回答

若い時期から死ぬほど働くことができ、その分報酬として報われるから。

また世界中の優秀な人がいて、刺激を受けることができるから。

その会社に活かせる、あなたの強みは何ですか?具体的にお答え下さい

私の性格は単純なため、やると決めたことには誰よりも没頭することができ、努力いたします。

この真剣に打ち込む姿勢が私の強みです。

あなたの弱みは何ですか?

候補者回答

強みと相対するものなのですが、没頭しすぎて一つのことしか見えなくなってしまうことがあるのが弱みであると思います。

10年後は何をしていますか?

候補者回答

就職や結婚など不確定要素が多いため、全く想像できません。

いままでの人生で、最も大きな達成事項は何ですか?

難関大学への合格と大学から始めたスポーツにおいてリーグMVPを取ることができたことです。

他にどのような会社/業界を志望していますか?

候補者回答

コンサルティング業界です。

いままでの人生で、最も難しかった決断は何ですか?

サークルを辞めようとしていたのですが、リーダーに任命されそれを引き受けるべきかどうか決断するのにとても迷いました。

あなたを弊社が、雇わなければならない理由は何ですか?

候補者回答

私の人一倍の努力は貴社の仕事を進めていく上で役立ちうるものでありますし、またこの努力する姿勢は周りの方にも思いを喚起していただけると信じています。

(参考:エントリーシート)1)あなたの長所と短所を述べてください(400字)

候補者回答

私の性格は一言で言えばストレートです。これは長所でもあり、短所でもあります。

私は大学からアメリカンフットボールを始めたのですが、初めは合同練習すらあまり参加させてもらえませんでした。

そのため今自分に出来ることとして体をしっかり作って先輩に追いつこうと考え、筋力トレーニングに励みました。疲れていたり、遊びに誘われたりしてサボりたくなることもあったのですが、良いプレーヤーになることができるよう決めた目標をしっかりとやり遂げるようにしました。

このように私はやると決めたことには妥協せず納得するまで取り組むため、よくストイックだと言われるのですが、これが私の長所であります。

しかし一つのことに集中し過ぎて周りが見えなくなってしまうこともあるため、短所としての面もあります。

ただこのような妥協せず目標に向かって真っすぐに努力する姿勢は仕事をする上で役に立つことが多いのではないかと思います。

(参考:エントリーシート)2)自由欄-自己PRなど(400字)

候補者回答

私は集団の中ではよく「サポート役」になりますが、サポートすべきことを考える視点が少し人とは違います。

これにはリーダーを務めた経験が影響しています。

私は学部のイベントやサークルにおいてリーダーとして、目標を達成するためにはどうすべきか、チームがどういった状態であればよいかを何度も考えてきました。

そしてこの経験から、上に立つ人がどういった視点を持っているかを学ぶことができました。

そのため、達成すべき目標やその上でどうあるべきかを常に念頭に置きつつ集団に目を配り、補うべき点を考えるようになりました。

例えば研究室の掃除においても人が余っているようであれば誰も手をつけていない実験室の掃除に回るようにし、より効果的に掃除が出来るようにしています。

このように常にまとめる立場の人の視点を踏まえつつ少し違った見方で考え、行動しようとする力はチームで仕事をする上でも役に立つのではないかと思います。

Strong Careerからの講評

彼はあまり意欲的、ないし真面目に回答していないのでありきたりで抽象的な短文が続いている。

回答レベルはトップティアではないが、サードティアでもない、まさにティア2といったところだろう。

残念なのは、なにか面白いこと言いそうな雰囲気になってきたのに、「上に立つ人」の具体的な視点の説明がなかったことである。

好印象なのは、定石ではあるがアメフト部での「困難と挫折を努力で乗り越えた経験」の自己開示だ。これは信頼関係を築く上で非常に効果的な一打となる。

もっtも残念なのは、「そこが面白いんだから、そこを深堀してよね」というところがさらりと一行で終わってしまっているところ。いうならば、少し古いが往年の「にゃんこすたー」の、「そこで飛ばないの~~~~!!」というスーパー三助のつっこみが聞こえてきそうなくらい、「そこ」を掘り下げずに通過するのだ。

サークルを辞めようとしていたのにリーダーに任命されたなんて、それだけで周りから慕われている人物像、自分が嫌なのを表に出さずに頑張る人物像を語るうえで非常によいトピックになりそうなものだ。

しかし残念ながら、「私は人一倍努力するので、貴社の仕事をするうえで役に立つ」などと、薄く表面的な話で終始してしまっている。

自分のストーリーの中から、売りになる部分を把握できていない、非常に多くいるコンサル志望者と同じ不幸な過ちを犯しているともいえるだろう。

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