
グローバルエリートとして仕事もプライベートも制するつもりなら、社内恋愛はしてはならない。その理由を3つにまとめてみた。
外資金融社内恋愛は御法度!!社内恋愛をしてはいけない3つの理由
大手企業ほど、受付のお姉さんたちは一流の美女ぞろいである。著者も長らく大手外資系ファームに出社や訪問しながら、「本業は株と債券の仲介と売買と投資なのに、ここまで美人が受付してくれる必要あるのか。おまけに、バックオフィスや新卒社員もまあまあかわいいではないか。」と釈然としなかったものである。
そして、この私も、外資系金融ファームで「社内恋愛」に手を染めた(しかも複数回)張本人である。
グローバルエリートとして仕事もプライベートも制するつもりなら、社内恋愛はしてはならない。その理由を3つにまとめてみた。
その1:別れたとき、仕事のパフォーマンスも評価も必然と低下する
社内恋愛にすでに足をつっこんだ読者には聞きづらいことかもしれない。しかしこれは事実である。別れなければこの問題はないのだが、別れる可能性とは、別れない可能性よりもはるかに高い、というところまでは統計的にほぼご納得いただけるだろう。
別れたあとに互いに出社して仕事していると、どちらかがイライラしだしたり泣き出したり、別れかたによってはショックで連日欠勤したり、と散々である。それに気を取られて、あいてを振った方も仕事に身がなかなかはいらない。
これは著者の実際の体験だが、しまいには会社の上司に会議室によびだされ、「おまえ、大丈夫か。あの子デスクでずっと泣いてるぞ。」と周囲に気を使わせる始末である。こんな状況下で、仕事のパフォーマンスや周囲の評価が下がらないわけがないのだ。
その2:実は会社のクライアントや先輩もその子を好きだったりすると、自分が嫌われる
ドラマみたいな話だが、これも「外資系ファームあるある」だ。毎日同じ職場ではたらいているうちに、特に仕事ばかりして一日の終わるあなたは、その子が綺麗で明るく、センスのある香水にまで後押しされて、恋心が芽生えたのだろう。
著者も、そのような人と真正面から社内恋愛に挑んだものである。お昼時、株の取引市場が昼休みにはいるやいなやランチに誘いたく、でもLINEやSMSを送るほど親密ではなかった頃だ。
その子のチームのところへとすたすたと歩いていく。そして、いかにも私の声が聞こえた人全員をランチにさそっていますよ、という音調で、「2Fのパスタ屋さんご一緒してくださるひと~」といったものだ。
そうするとその目当ての女性だけがすっと立ち上がって、ちょっと照れ臭そうに「私、いってきま~す」といって下向き加減に、私に合流してくれる。この一連の所作が、なんとも可愛らしいのは言うまでもない。
そしていざフロアをでてエレベーターホールを目指そうとすると、その子をいつもマドンナ扱いしていた会社の上司に腕を引っ張られ、耳打ちされるのだ。「普通、二人きりでいくか?」、と。
この時の彼の表情は、1/3が冷やかし、1/3が羨望、そしてまぎれもなく、残りの1/3が憤怒だった。
社内に敵をつくっていいことはひとつもない。これは、敵までいかなくても、「あなたをどちらかといえばちょっと悪く思ってる人」についてもいえることなのだ。
その3:オフのみならずオンの予定まで相手に筒抜けで、息苦しくなる
自分のしている恋愛が社内恋愛である以上、自分の仕事の予定は筒抜けとおもったほうがいい。多少部署が違っても、会社の人間である以上、知ろうとすれば貴方の情報くらいいくらでも知れるのだ。
ちょっと重要クライアントのために「流れ」で接待合コンをする羽目になったり、ちょっと綺麗な女性であるクライアントと接待が1:1ではいったり、美人の新卒社員が部下になり、お近づきになるため呑みに連れて行ってほしいとせがまれたり。このように色々と、恋人にはありのまま伝えることが、男の感性からして憚られることもしばしばあるだろう。
こんなとき、恋人に「今週金曜の予定は?」ときかれたら、「接待」と2文字返すのが一番楽なはずだ。別の女とでかけるし、1:1でお酒を飲むのだが、一義的な目的は仕事の親交であり、後輩社員のメンタリングなのだから。
だが、社内恋愛をしていてはそんなものは通用しない。著者のケースでは、さっそくに金曜の用件がばれてしまい、月曜の朝それを社内の情報源から聞きつけるやいなや私のデスクまでつかつかとあるいてきて、フロア中がみているまえで「金曜は接待っていってたじゃ~~~~~~~ん!」と問い詰められたものだ。
恋愛は、「外」でやるべし。
どこかの作家が昔、「恋人とは電車と同じで、だめだ、とおもったら一回降車して、次を待つのがよい。」といっていた。ここまで恋愛が無機質な営みだとは思はないが、グローバルエリートになり、そうありつづけるなら、悪いことはいわない。社内恋愛はやめておこう。