
理系研究者志望に絶大な人気を誇る、メーカートップ水準の待遇でも知られる日本最大級のBtoBプレーヤー、日立製作所。経団連の会長を輩出するからには、日本の政策変更にも敏感に反応します。働き方改革の推進に熱心で、テレワークや時短勤務どころか、ついに出社を週に2~3日にするという方針も。スケールの大きなインフラビジネスというテーマが好きで、長期安定志向の人は、間違ってもマッキンゼーやゴールドマンではなく、日立製作所を目指しましょう。
日立製作所への就職と転職~日本のインフラの立役者インスパイヤされる人辞める人
以下では、社会インフラというスケールの大きなビジネスに携わり、超巨大企業の一員として、潤沢な研修機会と長期安定雇用を求める人に人気の、日立製作所への就職・転職を考える際に知っておきたい6大ポイントを解説致します。
社会インフラを支える、スケールの大きな仕事に携わりたい
鉄道、電力、大銀行の情報システム etc- 社会のインフラを支えるスケールの大きな仕事に携わりたい人は、重電5社のトップでBtoBに軸足を置く、日立製作所がトップチョイスです。
社員33万人の超巨大企業なので、大組織のコマとして働くので、自分自身のダイレクトな貢献は実感しずらいかもしれません。もちろん、BtoBなので最終顧客の顔は見えず、実質的に社内顧客も多いことでしょう。
しかし、自分が鉄道システム輸出などの大規模インフラプロジェクトの一部だというテーマ性を重視する方は、日立製作所がトップチョイスの一つとなります。
グローバル企業で働きたい
日本を代表する巨大グローバル企業、日立製作所。海外企業の買収にも積極的で、事業部と役職によっては海外で働く機会も。
ただし外資系金融機関や総合商社のように、若くして誰でも彼でも海外勤務が可能なわけではありません。
長年働いて事務系は一年海外で、また数年働いてひと月の語学研修などなどが実態で、入社直後に海外で誰でもバリバリ、というわけではないので、イメージとのギャップに気を付けましょう。
短期では大儲けできなくても、長期で十分は高収入
メーカートップ水準の給料なので、30で800万、課長に上がって1000万、40歳を超えた部長で1600から1800万。
これは総合商社から数百万低い水準ですが、労働時間や仕事量を考えると、待遇に関する満足度は最高水準の企業の一つです。
日本の大企業特有の、住宅手当(5万から7万)も付きますし、研修予算も潤沢。大出世して理事になれば3000万から4000万を超えます。そして役員になれば1億プレーヤーが最も多い企業の一つとしても知られています。
新卒から勤め上げて役員を目指すのは途方もなく長い道のりです。しかし30半ばでコンサルから部長近くで転職し、50で理事・役員を目指すなら、これほどチャレンジングな役職を用意する会社は他にそうはありません。
長期雇用・絶対安定企業で働きたい
日本が立つと書いて日立。経団連会長を輩出する日本を代表する巨大企業だけに、日本を代表する雇用慣行が守られています。
あなたは社長にドロップキックでも食らわせない限り、解雇されることはありません。
若い間は実質年功で横一列で給料は上がっていきます。また事業エリアも重電から家電まで幅広いので、強固なバランスシートもあいまり、日本が沈没しない限り、高くそびえ立ち続ける絶対安定企業です。
退職後の年金など長期トータルパッケージで安定性を重視する方には、非常にフィットの高い報酬体系と言えるでしょう。
働き方改革の進展で、ホワイト企業化を志向中
親方日の丸、経団連に会長を輩出する日立製作所。当然政策の流れと霞が関の意向には敏感に反応します。
2018年から2020年にかけて流行った働き方改革の推進にも熱心で、テレワーク、フレックス勤務の浸透、また(コロナの御陰と言ってはなんですが)社内飲み会の大縮小など、はたから見るとホワイト起業家が進展しているようにも見受けられます。
そらそうですよね。日本の経済界を代表する経団連の会長を輩出した企業が、めっちゃブラック企業だったら、経団連も日立製作所も面目丸つぶれですから。
そしてコロナショックと在宅勤務の延長を経た今では、事態が落ち着いても週の出社は2~3日にという方針を打ち出して、世の中を驚かせました。
幅広い事業エリアの中から適職を探したい~配属リスクと、社内公募制度
その幅広いビジネス範囲のため、日立製作所に就職した後に自分がやりたい仕事を探したいと思われている方もチラホラ。
しかし多くの国内大企業がそうであるように、最初に配属させられた先が不本意であっても、その辞令を断ることは出来ません。
他方で他の日本型大企業と異なり、数年働いて成果を認められれば、社内FA制度、ジョブマッチング制度で希望職種にトランスファーすることも可能です。
このため、20代を自分が経験したい職種でプロフェッショナルを目指し、実力主義で昇給・昇進を求めるタイプの人には、日立製作所は全く向いていない会社です。
しかしながら終身雇用とまでは言わずとも長期雇用前提の中、社会のインフラ整備に貢献というテーマに共感しながらBtoB大企業の一コマとして絶対安定キャリアを志向する方にとっては、格好の就業機会を提供することでしょう。