PE転職志望者は、片っ端からPE各社に応募して全滅する人が多いという、巨大な謎

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プライベートエクイティ業界への転職を目指すコンサルタントや投資銀行社員、また証券会社傘下のキャプティブ系PE社員(ただしファンドではなくバランスシート投資なので少しPEファンドとは異なる)は多いのですが、残念ながら多くの会社に一気にアプライし、持ち駒がすぐになくなる人が少なくありません。PEファーム同時出願はせいぜい、2-3社(できれば2社程度)にとどめておいた方がいい理由を以下に記します。

プライベートエクイティ各社に、複数のエージェントに薦められてか、片っ端からアプライして早期に全滅する人が後を絶えません。

PE各社への転職出願はせいぜい、同時進行2社、多くても3社が良いでしょう。もちろん一概には言えないのですが、そもそも転職活動初期の頃は、PE転職志望動機や各社への理解、LBOモデル対策もおぼつかないので、準備不足で落ちる人が多いです。

にもかかわらず、全く準備できていない状況で、なぜか第一志望や志望度の高いPEファームに一気に申し込み、あっという間に全滅してしまう人が多いのです。

勤務時間の傍ら、面接時間を複数入れるのは非常に難しい

また、忙しい勤務時間を割いて面接するのは、一社の日程調整だけでもしんどいもの。もちろん、18時以降などの勤務時間外に面接時間を打診すると、相手に嫌がられるのは当然です。また面接を打診されて一週間とか毎回長い時間を調整に要するのも相手への印象がよくありません。そんな中、二社、三社と増えれば調整コストはさらに高まります。

志望動機が無いのに、無理矢理志望動機をこねくり回す本末転倒の事態に

おまけに、複数社応募していると、各社が聞きたい内容は何だろうかと、まるで受験勉強のような「最適解」ベースで面接内容を組み立てることになり、別に志望動機はないけど、ここに入るにはどんな志望動機がいいか、という本末転倒な考え方に終始し、かつ大抵は見破られます。

受けるPEファームの戦略毎に、言う内容は大きく変わる

また、PE業界は狭いので、仮に複数内定を貰うと断るときに極めて気まずいものですし、他にもスモールキャップバイアウトとリージョナルラージキャップを同時に受けていたりすると、やれることやビジョンが大きく変わってくるので、「他にどんなファーム受けている?」と聞かれたときに、辻褄が全く合わなくなります。

空きが無くなるリスクより、準備不足で瞬殺されるリスクの方が大きい

ポジションが無くなるかもなどと焦るより、自分のベストストーリーを適切に出せるようになるまでは、ポジションが無くなるリスクよりも、準備不足であっと言う間に落ちるリスクの方が大きいと心得ましょう。