就職活動、ぶっちゃけ志望動機など無い!!~だがしかし考えるべき3大理由とは?

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あらゆる業界・企業の面接で100%聞かれる志望動機。逆に、志望動機を聞かれない面接って、「この会社はどうなっとるんだ」と、ビビりますよね。志望動機が重要なのは、まず絶対聞かれるからと、それが他の面接質問回答の要になるからと、かつ正直な志望動機は自分と本音で向き合うことになるからです。しかしながら、面接でどこまで本当の志望動機を言ってよいのか、という疑問もつきものです。こんな「面接での志望動機」を巡る問に、答えます。

就職活動、ぶっちゃけ志望動機など無い!!~だがしかし考えるべき3大理由とは?

東京大学 教養学部 Sさんより質問

投資銀行や戦略コンサルの本音として、学生の志望動機の中身とかはどれほど重要なのですか?

講師による回答:志望動機が固まると、他の面接の応答が定まらない

面接官によりけりですが、総じて面接において、極めて重要な位置を占めます。

まず第一に、大半の面接で志望動機は聞かれます。面接が30分なら10分志望動機はなすだけで、面接の3分の1は終わります。つまり志望動機対策は、面接対策の重要な部分を占めるのです。

第二に、志望動機は全ての面接問答の要です。志望動機が固まらないと、10年後のビジョン、強み・弱み、他にどの会社を受けていますか、などの典型的な質問に、整合性をもって答えられないはずです

志望動機を固めないと、他の質問への回答も、固められないのです。(整合性を無視して四方八方になんでもかんでも言うことはできるのですが)

そして第三に、志望動機をまじめに考えるならば、自分にとって何が大切で、何が好きで、何が得意なのかを考える重要な契機になるからです。

逆にダメなのは、企業が内定を出すポイントに自分を自己最適化して変えてしまうことに熱心な、「求められる基準で多くの横並び志望者と熾烈な競争」をする、レッドオーシャン型就活生です。

志望動機の見つけ方:感情曲線での自己分析と、現場の声+長期インターンでイメージ合わせ

さて、志望動機の見つけ方ですが、まず重要なのは、自分の価値観の軸を見出すことです。

自分にとって大切な仕事のみならず、自分にとって大切なことを深く熟考する機会はあまりなかった人が大半だと思いますが、これを機に自分の「感情曲線」、つまり自分の感情を大きく動かした出来事、体験を思い出して言語化しましょう。

なおここで意外と困るのが、ボンボンかお嬢で、小学校からエスカレーター方式で来て全く挫折や困ったことがなかった人たちです。いかんせん、強い価値観は困ったことの裏返しで生じることが多いので、「困ったことないことが困ったことだ」という、一風変わった原体験な人も結構増えているのです。

このタイプに多いのが、経済的貧しい国で学校づくりのインターンとかして、「自分の困ったことはないが、他人の困ったことへの衝撃を自分の価値観に転嫁」するケース。

なかには、就活シーズンになる直前に、何か経験しなくてはということで2週間くらいの海外ボランティアをして帰ってくるあざとい人もいます。ともあれ、自分が困った原体験か、少なくとも自分が経験した社会的問題点が、自己分析時の価値観の原点になるでしょう。

次に効果的なのが、やはり現場の生の声を集めることです。自分が興味ある業界及び部門で働く社会人にコンタクトとり、一人ではなく何人も話を聞いてイメージ合わせを行うことです。ただし、事前に自分の仮説をもってそれをぶつけることで、効率的にイメージ合わせをしていくことが大切です。

3つ目ですが、志望動機を妄想でなく地に足着けたものにするため有効なのが、やはりインターンです。これも、会社側がショーケースとして用意した数日プログラムでなく、実際に会社の実態が分かる一定期間の勤務が望ましいのは言うまでもありません。

実際にそこで短期間でも働ける、ないし内部を見れるインターンの機会は、志望動機を自分の内部で見出し、確認し、また外部に説明するうえで、非常に重要な機会になります。

本当の志望動機は、わからないのが基本形?

なお、よくある悩みが「本当の志望動機をどこまで言っていいか」「そもそも本当の志望動機をわかってないのだが、これでいいのか」という問いです。

正直、学生時代に本当の志望動機などわからないのが99%であり、社会人になっても、中堅になっても、それこそ経営層になっても”本当に何をやりたいのか”など答えられない人が大半です。

よってあなたが抱いている悩みは当然であり、むしろ「人は何のために生きるのか」という哲学・宗教的問いに行きつく問題なので、そう簡単に答えはでません。

また答えが出ても、その時々で生きがいの源泉や働き甲斐の源泉は変わっていくものなのです。ですから、自分自身が今やりたいことで悩むのは難しくて当然です。

特に昔のような”社会がやるべきと押し付けるモデル”を受け入れるのではなく、”自分でやりたいことを自由に考えなさい”という生き方が奨励されるようになってくると、自由度の広がりと正比例して、悩みの幅も広くなります。

したがって、「志望動機などわからなくて当然、この症状は一生続く」くらいに思っておくのが、生真面目なあなたが変に悩み過ぎないために、重要でしょう。

志望動機白状の匙加減とは?~アピール用「志望動機」と、自己分析用「真の志望動機」の交差点にある企業

では、これを面接でそのまま言っていいのでしょうか。答えは、状況とバランスによりけりです。

面接相手が人間的な人で、そんな人間がかかえる当然の苦悩に理解を示し、正直な自己開示を歓迎してくれる人もいるでしょう。

ただし人としてはあなたのことが好きでも、一人の組織人として”なんでこの人を次に上げたんだ?”と言われたときに、会社とのフィットを説明できないようではその面接官の社内評判も危うくなります。

ここは大人のバランス感覚で、「適切な自己開示」と「Make Senseする志望動機」の双方を、状況に応じて提示するのが、適切なアプローチかと思います。

アピールする用の志望動機と、自己認識を深めるための志望動機、その両者がかみ合うところが、自分にとってフィットの高い企業であることは、言うまでもないでしょう。

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