就活自己分析成功の3大要素とは?~「何」よりも「誰」とが、往々にして重要!

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自己分析では、「自分のやりたいこと」や「強み」「弱み」に不誠実になりがちです。また、自分が好きなことややりたいことを言語化するプロセスでは、数少ないサンプルに対し、間違った自己分析要素を考え、思い込みで失敗する人もたくさんいらっしゃいます。ここではキャリア選択における意味ある自己分析を成功させるうえで重要な3大ポイントについて、解説いたします。

就活自己分析成功の3大要素とは?~「何」よりも「誰」とが、往々にして重要!

自分・会社・社会の三方良しに繋がる、自分らしいキャリアを見つけるには?

キャリアを考える上での自己分析とは何か?

初動的には自分が何をやっているときに幸福感を感じ、また不幸になるのか。

どんな強みと弱みがあり、何なら貢献できて、何ならどう頑張っても苦手なのかを考えることであるが、大抵は曖昧で的外れな思い込みに終わることが多い。これは、20代前半だと経験値の幅も狭く、サンプル数も少なく、自分に対する洞察力が弱く、自己認識が浅いことが多いからだ。私自身振り返っても、20代の時に思っていた自分の強みや弱みは、10中8,9,希望的観測と自己批判の欠如から、大いに的外れであった。

では次に少し幸福の中身をより掘り下げると、価値観レベルで何を人生に求めているのか。また求めているものは大抵一つではないので、どのような組み合わせとバランスで求めているのかを問うことになる。

つまるところ、どんな要素を満たした会社や仕事を選べば、自分も会社もそのお客もハッピーになるかという「三方善し」の条件要素、言い換えれば「モデル」を意識的に探し当てることだといえるだろう。

「自分はどんな欲求を持っているのか」~自己分析は、矛盾していて当然

自分の「価値観モデル」を意識化するプロセスでは、きっと時に相反する様々な自分が居る中で、悩むこともあるだろう。

しかし人間とは矛盾した生き物なので、それもまた当然である。誰もが矛盾の中で”本当の自分は、、”とか考えるのだ。

なおキャリア自己分析の結果としては、本当の自分とは1や0ではなく、白黒というよりその間のグレーである。

自分がやりたいことなどは、複雑な要素がモザイク状に存在するので、有益なのは”本当の自分は、、、”などと一つの要素を求めるのではなく、矛盾をはらんだ複数の要素を認識することが「有益な自己分析」となるだろう。

ちなみに、その自己が抱える矛盾をどう内部で折り合いをつけているのかを意識することは、自分を深く理解するうえで素晴らしいエクササイズとなるだろう。

それでは以下で、「キャリアを考える上で生産的な自己分析」をするための3つの条件について考えてみたい。

①キャリア自己分析のための素材を増やしておく

意味ある自己分析をする上で重要な要素に関してだが、まず大切なのは「分析の対象となるデータ・サンプルを増やしておく」ということだ。

AI分析がビッグデータとコンピューターの安価な解析能力増大のおかげで可能になったのと同様、データ無き分析は単なる仮定と思い込みのつなぎ合わせで、あまり意味ある結果を産み出さない。

自分がどんな仕事に向いているかを考えるには、どんな仕事があるのかを数多く知るとともに、自分はどんな時に楽しく、かつ人より上手くパフォーマンスを出せたのか、どんな強み・弱みがあるのかを抽象化して知るためにも、経験のサンプルを増やす必要がある。

勉強だろうが部活だろうがバイトだろうがインターンだろうが、様々な経験が自分を知る(つまり自分の強み・弱み・好き嫌いをコンセプトレベルで理解する)うえで重要なのである。

ただし悲しい事実を申し上げると、幅の狭い経験しかしてない多くの学生さんや第二新卒の方は、”何をやってるときが楽しかったか”とかの分析を、非常に限られたサンプルの中から選ばざるを得ない。

結果的に、限られた2,3の偶然の産物に過ぎないアドホックな経験を無理やり一般化して、的外れ極まりない「自分はこういう人」という虚像をつくって面接と仕事で失敗するのである。

だからこそ極力学生時代に旅行、サークル、起業、NPO、ボランティア、インターン等など様々な経験の幅を増やすことが重要なのだ。

②自己分析の目的を理解しておく~キャリア選択という目的に適した分析のフレームワークとは?

次に就活・転職活動の自己分析で重要なのは、「キャリア選択」という目的に適した「自己分析のフレームワーク」を持っておくことである。

このフレームワークはどんな要素を入れるか、どんな優先順位でそれらを入れるかは、個人の性格と体験とバックグラウンドによって変わってくる。

したがって結局は自分を知る必要があるのだが、一般的には以下のようなところではなかろうか。

キャリア選択=F(自分が貢献できる、成長できる、尊敬できる上司・同僚がいる、会社が実現する価値観への共鳴、給与、ETC)

よくキャリア選択の中で重視される”遣り甲斐”は、その要素がこのFの中に入っているだろう。また人によってはこのFの中に”楽””早く帰れる””安定している”などの要素が入ってくるかもしれない。

所詮言葉は記号なので、たとえば安定とは何か、どんな人を尊敬しているのか、など各コンセプトの細分化は突き詰めればきりがないだろう。

しかしきりがないくらいに考えることで、より明確に自分の”キャリア選択で重視する脳内神経回路の繋がり”の全体像を少しでも意識できるようになっていくのである。

ともあれ、自分にとって、キャリア選択の基準となる要素とそれぞれの重みが、過去、現在、将来においてどう変遷し、変わっていくのかを考えながら、自分で決断を下すことが、その後のモティベーションに大きく影響を与えるのだ。

③「一緒に働く人」要素を重視する~どんな人と一緒に働きたいのか?

最後に重要な割に、キャリア選択の自己分析で忘れられがちなのが、「一緒に働く人」要素だ。人は所詮、共同生活に幸福感を感じるようにつくられていることが多い(進化の過程でそうなったわけだが、中には一人でいる方が幸福な個体もいるので一般化はできないが、それでも大抵は共同体に属することを好む)。

よって自分の幸福感やモティベーションには、何をやっているかより、誰とやっているか、の方が大きな影響を与えるものである。しかしながら大抵の人は仕事内容や報酬などの条件、世間体を基にしたキャリア選択をし、仕事で不幸になるケースも少なくない。

よって、よく相手を知るためにも、面接の時は相手に見られている場、と位置付けるのではなく、相手や会社をよく見る場ととらえることが望ましい。

会社のカルチャー(どのような価値観が重視されていて、標語だけでなく実際に浸透しているか)を理解するための情報は、いくらでも得ることができるのである。

ともあれ、キャリア選択時の自己分析は、「経験のサンプルを増やす」「キャリア選択フレームワークを考える」「一緒に働く人・会社の価値観軸」の3つを重視して、自分・会社・社会の「三方善し」のキャリア選択に繋がる自己分析をされることをお勧めしたい。

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