
外資系投資銀行の最終面接に残る人は、どのような人なのでしょうか?実際の面接官は、何を見ているのでしょうか?Strong Careerの女性講師陣で、外資系投資銀行で長年のキャリアを持つ講師からのメッセージです。
外資系証券会社の最終面接に残る人 3大ポイントとは?
はじめまして。最近まで外資系証券会社の部門のリクルーティング担当をしていた私から見て、採用側から目線で、外資証券会社の最終面接で選ばれる人と選ばれない人の違いをまとめて見ました。
何百人もの選考スクリーニングを通って、最終段階の面接まで辿り着いている人は、学力とかを含む条件諸々、それまでの面接プロセスによってクリアしているので、シニアマネージャーが最終面接で見ているポイントは以下の3点:
1. 一緒に働きたいと思える人
2. 芯があって、座ぜつしない人
3. 論理的に考える事のできる人
まず(1)の“一緒に働きたいと思える人“と言うのは、とても重要です。自分がこの人に仕事を教えてあげたい、この人だったら周りのチームメンバーとも上手くコミュニケーションが取れて多くの先輩に可愛がられるだろう、と言うイメージが持てる人。この点からみると、体育会系でやる気や面白さを全面的にアピールする人は良いところまで行くが、最終選考ではバランスがとれていて協調性のある人と比べられると、選ばれるのは後者の方だと思います。
続いて(2)。採用者から見て新卒を採用すると言うことは、部署内で採用センスが問われる事になるので、採用した人がすぐ転職したり、仕事が出来なかったりすると採用者の評価にも繋がってくる。意見の違いもある中、部内で上手くコンセンサスを作っていかなくてはならないので、採用側も楽ではありません。そんな中、かなりタフな外資証券会社の環境で挫折しないで前に進めるだけの器を持っていて、芯のしっかり通った考え方ができるかどうかと言うのが重要。
こういった意味では、また(1)の体育会系全面アピールに比べると、冷静に客観的に物事を考えて行動できる人かどうかというところが大きなポイントだと思います。体育会系の人は、一つの事を粘り強く頑張って来たエピソード、そしてチームで苦労したことによって、どう感じて、自分がどの様に人間的に成長したというエピソードの方が、印象的だし好感を持ちやすいと思います。
理数系の人は(最近採用側ではこちらの方が人気)どういったものに打ち込んで、目標を達成するまで、自分がどの様に感じ、何を学んだかというエピソードが印象に残ります。
最後に(3)論理的に物事を考えられる人。これは、その人の知的レベルやEQの高さにも比例すると思うが、面接で難しい質問を受けたときに、短い時間で論理的に自分の意見をまとめてそれを上手く伝える事ができるかどうか。様々なシチュエーションで論理的にスマートに対応できて、柔軟性があるかどうかもここでは大きなポイントとなると思います。
外資の場合は採用人数が部署に数人と、かなり限られているため、どうしても横との比較になってしまいます。短時間の面接、ランチ、お茶などで、見れるところは限界があるので、最終的には人として、チームメートとして、この人と信頼した関係が持てるかどうかというのが最終的に選ばれる人と選ばれないひとの違いだと思います。
最終的には人間性が大事なポイントなので、あまり自分を飾りすぎないで、自然に自分の良さをアピールできる人が‘最終的に採用される人になれるポイントなので。採用枠の少ない業界ですが、是非頑張って下さい。