マッキンゼー面接対策4ポイント~志望動機・強み・弱み・提出エッセイ解説

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京都大学からマッキンゼー、アクセンチュアといった戦略コンサル志望の方の面接内容を、Strong Career講師が講評します。

京都大学大学院 工学研究科
志望業界 (戦略系コンサル)
志望会社 及び部門(マッキンゼー・アンド・カンパニー・BCG・ATカーニー・アクセンチュア)

あなたの志望動機は何ですか?(業界及び第一志望の会社に対して)

候補者回答

私は‘技術と経済の溝を埋める経営者になる’という将来のビジョンを描いています。このビジョンに向けて経営的スキルの習得が実現できるコンサルタントとしてキャリアはじめることがもっとも有意義であると考えました。

また第一志望企業の専門が‘経営’であることは私のビジョンに合致し、かつ、成果だけが問われる環境で常に自身の最大の力を発揮することは自らを最も成長させると考えるからです。

Strong Career 解説

彼は、わけのわからないことを言ってしまっている。
技術と経済の溝を埋めるとは、さしずめ経済活動に無意味な技術開発を減らすとか、逆に生かせる技術を知財戦略でマネタイズするとか言っているのかもしれないが、中身が不明な大きな風呂敷を広げるのは、典型的残念パターンと言えよう。

次に、突然コンサルがもっとも有意義だと言っているが、なぜそうなのかの説明がなされておらず、何の説明にもなっていない。

最後3つ目に、成果だけが問われる環境が良い、、、とかありきたりなことをいっているが、決して成果だけでなく、人間関係やプロセスも大いに問われるということを申しておきたい。

あなたの強みは何ですか?(志望業界の業務に直結する強みを、具体的にお書き下さい)

候補者回答

自身の強みは「現状を客観的に分析できること」です。某広告代理店のインターンシップに参加した際のグループワークの経験から裏付けられます。

ある商品の1年間の広告戦略について考えるということがグループワークの課題でした。そこでまず与えられたデータから、商品の現状に関してSWOT分析しました。そこから課題を見つけ、最終的にターゲット・具体的な戦略の内容を提案しました。

その際には現在の社会状況も調査し、これが1年後どのように変化するのかを予測し、その変化の中での商品の位置付けを考慮しました。

最終的に社員の方々の前でプレゼンテーションを行い、私達の提案した戦略案は上位の成績でした。

現状を正確に判断して商品の魅力をPRできる戦略であったことを評価して頂きました。

自身の分析力に対して自信を深めることができました。

解説

彼は空しく、響かないことをかいてしまっている。
まず、現状を客観的に分析できるという強みは、コンサル志望者が大いに言ってしまいがちだ。

よって差別化するにはその具体的中身での勝負となるが、その証拠に上げているのが広告代理店でのインターンのグループワーク経験とは、しょぼい限りである。

その中身が深ければいいのだが、SWOT分析して戦略を提案しました、だけでは中身がまったく伝わってこない。

全てが一般論のつなぎ合わせっぽくて、オリジナルな原体験や人物像が浮き上がってこないのである。現状分析、戦略立案にどう苦労して、どのような自分ならではの付加価値があって、どんな能力を今後も御社のプロジェクトで発揮するのか、、という本質的能力が浮き上がるようなレベルの説明が欲しかった。

あなたの強みは何ですか?(志望業界の業務に直結する強みを、具体的にお書き下さい)

候補者回答

自身の強みは『挑戦し続ける』ことです。中学・高校において6年間バスケットボールを続け初めは戦力外でしたが最終的に試合に出て近畿大会への出場も果たしました。

試合に出られなかった時は出ること・出られるようになれば次は試合に勝つことなど、常に挑戦し続けました。

大学でも4回生時の研究でそれまで誰も作ったことがなかった物質を作ることに成功しました。

私は常に挑戦し続けられる環境を望んでいます。その中で自身の強みを活かし最大限の力を出したいと考えています。

解説

彼は、3つ連続で響かない回答をしてまっている。

まず、挑戦し続ける人だから、コンサルに雇おう、とはならず、あまりコンサルでの面接で述べるパッケージとしては、いささか的外れだろう。

ちなみによく読むと”誰も作ったことが無かった物質”と、なんだかすごいことが書いてあるのだが、その中身も全く説明されず、怪しさがぷんぷん漂う挑戦好きになってしまっている。

このように、本当はそこを詳しく一点張りで掘り下げた方がいいのに、そのトピックをさらりと一行で終わらせてしまい、的外れな一般論を振りかざす人がコンサル志望者には恐ろしく多いものである。

アクセンチュア戦略(winter job)に提出したエッセイ *小論文

学生とビジネス界の融合を目指したときに、企業としてはどのように大学と関わっていけばよいと思うかを1000字以内で記述してください(1000文字、40行以内)

私は以下の理由により、企業は大学との関わりとして学生の‘自由な発想力・創造力’というものに期待をして企業の企画・立案の段階で実践的に学生を活用する方法と将来の人材として大学と共に育てる方法があると考えます。

思考能力(PLAN)・行動力(DO)・判断(分析)力(SEE)の3点から実際に社会で働いているビジネスパーソンと学生を比較した際の学生の強み・弱みを検討します。

まず、思考能力に関しては既成概念がない故に自由な発想ができる強みがある一方で知識に裏付けられた思考ができないこと・的確なデータ分析能力ができないことが弱みであると考えられます。

また行動力に関しては強みとして恐れを知らぬ行動力がある一方で不測の事態に対処できないということが弱みであると考えられます。

また判断能力に関しては強みとして素人なりの勘の鋭さ(ビギナーズラック)がある一方で経験に裏打ちされた的確な判断能力がないのが弱みであると考えられます。

ここで、企業の成り立ちを経営と各事業に分けて考えると、的確な判断能力を持ち得ない学生を経営の段階において用いるのは現実的でないと考えられます。

そこで各事業の中で学生を活用するのが現実的だと考えられます。

また企業における1つの事業を‘企画・立案’‘分析(自社のポジショニング・業界の展望・など)’‘実行’として考えた時、学生の強み・弱みを加味すると‘企画・立案’の段階において学生の自由な発想力を活かす方法が最も現実的かつ企業にとって利益のあることであると考えます。

具体策としてはベンチャー事業の企画・立案段階で大学と組み、学生の発想力を利用する方法が考えられます。

また、学生のビジネスの上での行動力・判断力の弱みの一因として経験不足ということが挙げられます。この点を補えば行動力・判断力の面でも学生の価値は上がると考えます。よって将来の人材として大学在学中から企業が積極的に学生を育てていくという意識で大学教育に関わっていくべきであると考えます。

具体策としては学生に対して語学や資格を身に付けるための支援をする、または、大学の授業の中でもっと現実のビジネスに近いものが体験できるようにするため企業が実際に行っている事業・実際のビジネスモデルを題材として提供するなどの方法が考えられます。

解説

退屈な内容である。
まず第一に、MECE感が無い。思考・行動・判断ではなく、自然な流れとして思考・判断・行動だが、こういう不自然な違和感への鈍感さも結構ひっかかる。

次に、「学生」と一般化してしまっているが、学生もピンからキリまで非常に幅広く多様なので、どのような学生には、、といった、学生のセグメント分析が欲しかったところである。

学生を経営陣にするには判断力が無い、、、などと、あたりまえっぽいことを当たり前に論じているあたり、本当にご自慢の分析能力があるのか不安になってしまう。

しまいには最後、突然”具体的にはベンチャー事業の企画立案”とあるが、これって、めっちゃくちゃ経営陣マターではなかろうか。

最後に畳みかけるように、大学は語学や資格を身に着ける支援をすべき、大学の授業をビジネスに近づけるべきなど、目新しくなく当たり前で、すでに行われていることがひたすら綴られている。

当たり前でありきたりなないようを、中途半端な論理構造で整理しただけの、残念志望動機になっているのであった。

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