ベインキャピタルへの転職~日本で最も成功した外資系PEFベインキャピタル

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外資系PEファンドの中で、日本で最も成功したファームの一つである、ベインキャピタル。国内最大級の投資チームを誇り、投資実績(件数・規模・リターン)でも国内トップ3に入ります。リターンの安定的な高さからグローバルブルーチップLPの強力なバックアップを得ており、投資チーム及び投資先経営陣として、MBBや主要投資銀行出身者を日本市場でも数多く採用しています。ジャパン特化型ファンドを募集する実績とLPサポートは十分で、ローカルファンド設立の噂が過去10年位、出ては消えていっています。

ベインキャピタルは世界有数のPEファームであり、主要コンサルファーム出身者が作ったPEファームの中で最も成功を収めたPEファンドです。(1984年にベインアンドカンパニーのシニアパートナーが設立。大統領候補にもなったミットロムニー氏もその一人)。

なお、名前はベインを使っていますが、ベインアンドカンパニーと資本関係はありません。それでもベインアンドカンパニー出身者が多く働いているのも事実です(私の友人3人がベインキャピタルで働いていますが、そのうち2人はベインアンドカンパニー出身者。ただ日本オフィスはBCG出身者が非常に多い。)

以下では他のPEファームと比べた時の、ベインキャピタル転職時に知っておきたい特徴を解説します。

1.ファンドレイズの心配なし~強力なLPベースとLPからの信頼

ベインキャピタルはPE業界有数の投資リターンを積み重ねており、ベインキャピタルが運用するグローバルファンド、アジアファンド(5ビリオンドル規模)のLP投資家ベースは世界のブルーチップ機関投資家です。

ファンドレイズするたびに既存LPのリアップで大半がすぐ埋まるため、LP投資家からの資金調達に最も苦労しない優良PEファームとして知られています。(市況によっては、逆にLP投資家のほうが、ベインキャピタルのファンドに入れてもらうために列をなす)

2.豊富な投資実績と証明された投資リターン

ベインキャピタルは日本でも、雪国まいたけや大江戸温泉物語、ドミノピザなど、多くの著名案件を手掛けてきました。

PEファームがよく手掛ける消費財、サービス、ヘルスケア領域のみならず、日本風力株式会社などの産業材や、東芝メモリなど、ミドルキャップからラージキャップ、コーポレートスピンオフやTOBなど、幅広い案件で実績を誇ります。

近年はスモールミッドキャップ投資も増えており、KKRのようなラージキャップというより、国内独立系ファンドと競合しています。

3.日本国内でも最大級の投資チーム

日本特化型チームとしては異例の30人規模の投資チームを誇っており、これは日本のバイアウト業界の中で、上から2番目のチームサイズです。

また若手投資プロフェッショナルの数も多く、大半がマッキンゼー、BCG、ベイン及び、投資銀行各社からの採用です。

また日本市場では、(投資先ポートフォリオが多いこともあり)投資先の経営陣採用も積極的に行っています。

4.日本特化型ファンドの可能性

ベインキャピタルは、2010年代初頭からジャパン特化型ファンドを作るのではという噂が市場に出ては、消えていき、近年ではブルームバーグでもその可能性が報道されました。

カーライルは従来よりジャパン特化型ファンドを運用しており、ベインキャピタルもその投資実績と強力なローカルチームの布陣から、日本特化型ファンドをローンチしても比較的簡単にビリオン越えの実現が予想されます。

しかし長らくジャパンファンドが創設されない背景を考えてみますと(以下は勝手な推察ですが、PE業界アルアル)、ジャパンチームがそのまま独立するリスクをボストンが心配しているのでは、と思えるほどです(国内の銀行、地銀、年金だけで1ビリオンは埋まると思われる)。

ベインキャピタルの、競合他社と比較した時の特徴

最後に競合他社と比べたベインキャピタルの特徴をまとめます。KKRに比べ、日本ではスモールミッドサイズの案件を、業界最大級のローカルチームで多数こなしてきました。しかしカーライルジャパンのようなローカルファンドからではなく、ベインアジアなどリージョナルファンドからの投資になります。

投資サイズはミッドキャップであり、ユニゾンやAPといったミッドキャップ独立系ファンドが主な競合です。

投資スタイルはオペレーションバリューアップに注力するため、PE業界の中では激務で知られています。

以上ベインキャピタルの、他のPEファームと比べた時の特徴を記載しました。ベインキャピタル転職をお考えの際の参考にしていただければ幸いです。

参考:PEファームへの転職徹底対策テキストはこちら