
大学生時代の有意義な過ごし方について、当セミナーを通じて就職活動に成功した学生会員の方々(マッキンゼー内定など)にアンケート調査を致しました。就職活動に有利に働くから、といった近視眼的な理由で面接対策ばかりしがちな就職活動。そんな中、視野を広げて価値観の源泉を増やすためという、より本質的なキャリア戦略に繋がる学生時代の過ごし方のヒントを得るために、ご参考に頂ければ幸いです。
就活前の基本:マッキンゼー内定者etcが語る、勧めたい学生時代の過ごし方とは?
ストロングキャリアセミナー参加者の会員様より、コラムをご覧になられている方へ、キャリアに関するメッセージをお送りさせて頂きます。皆様のキャリアを考える一助にして頂ければと思います。
東京大学 経済学部 H.Sさん
語学留学をすることのメリットを伝えたい。外資系の企業を受ける上で、圧倒的優位にたてる。学部内では、語学留学をした学生が、投資銀行の採用過程で別ルートに乗り、二ヶ月のインターンを経験した二名が、既に内定を獲得している。
実際の業務において使う可能性は高い。実際にインターンを経験したが、社内の会議(本社の人間が電話で参加する場合が多い)は英語、下っ端のアナリストの仕事のひとつに電話の応対あったが、本社の人間からの電話も多い、社内のインフラはほぼ英語(パソコンの設定は全て英語、ITの社員もインド人)
東京大学 医学部 K.Sさん
英語に限らず海外短期留学や海外との交流のあるNPO等での経験は就職とは何のためにするものなのかについて考えを深めるために非常に有効なので、時間にゆとりのある一年生には是非参加してもらいたいです。
東京大学法学部 I・Nさん
一つのことだけでなく、色々なことに挑戦すると良いと思う。 というのも、自分自身大学入ってから今まで学生団体の活動にのみ集中してきたため、友人が偏り、価値観も似通っている人が集まったため世界が狭くなってしまったと思うからだ。
就職活動で様々な優秀な人間に会うたびに、色々経験している人間のスケールの大きさを痛感した。また、凄いテクニカルな面では面接などでアピールできる経験談が学生団体での経験に集中してしまい、自分の強みなどを例示する際に困ってしまうこともあった。
なので、今何かにのみ集中している人は他の事にも目を向けてみることをオススメします。
東京大学 農学部 T.Uさん
自分が興味を持っている勉強会や交流会には大学内外問わず積極的に参加すると広い視野の獲得やネットワーク形成に役立つと思います。インターンシップなどは大学1年、2年から参加できるものもあり、時間があるうちに参加してみると自分の志望や将来を考えるのに有効であると考えます。
大学生のうちは(特に就職活動前は)おそらく失敗してもやり直しがきくし、社会的な責任もあまり重くはないと思うので、何事も迷ったら挑戦し、失敗からも多くのことが学ぶ姿勢が大切だと思います。
東京大学大学院 農学生命科学研究科 N.Tさん
英語はしっかりやっておけ。研究活動で英語を使っていても、決まった分野の論文だけでは使われる単語も決まっているし、表現も大抵同じだ。普段使っているから大丈夫と思っていると、危ないよ。
東京大学大学院 工学系研究科 R.Sさん
英語は絶対にコンスタントに勉強を続けるべし。どんな職業に就こうと、必ず役に立つと思います。夏休みの暇な時間などを生かして1年生のうちからインターンなどに行くと将来何が必要かが見えてくるので、大学生である時間を有意義に使える。
東京大学大学院 情報理工学系研究科 K.Jさん
大学生活で誇れるものを見つける。誰もやったことのないこと(20カ国を旅するとか)に挑戦する。(*Strong Career編集部ツッコミ:いや、20か国旅行とか、そのくらいならいっぱいいる気が。。。。)
東京大学 法学部 S.Yさん
歩き回ることも大事。でも、何か壁にぶつかった時、挫折した時には、部屋にこもって自らと対話し、自分について徹底的に考え抜くことも大事。
就職活動をしていると、いかに自分という人間を理解しているかという点がものすごく重要であることに気が付きます。これはよく言われることですが、その方法としては、用意された質問に答えていくだけでは不十分だと思います。なぜなら、どうしても取り繕ってしまうからです。
そこで、普段から、何か失敗した時、行き詰った時に積極的に自らを見つめ直す機会を持つように心がけるのがいいと思います。
挫折した時というのは、他者のせいにしないという点にさえ気をつければ、取り繕うことは比較的ないと言えると思います。「失敗」という現実が目の前にあるからです。
東京大学 法学部 H・Kさん
本気で好きなことを極める経験をしておくべきだと思います。スポーツでもバイトでも、なんでもかまわないので、何か1つのことをやり通した経験は、必ず人間を精神的にタフにしてくれると思います。
私は小学校の頃からバンド活動を続けており、いろいろと嫌な経験もありましたが、責任感や忍耐力など様々な人間力を鍛えることができました。
また、その中で自分を振り返る作業を飽きるほど行ったので、現在就職活動を行っていても、自分が何をしたいか、どのようなことに興味を持つかは気付くことができています。
ビジネスの世界で将来戦うのであれば、ビジネス界を含めた幅広い視野を持って生活すべきという意見もあるかもしれませんが、学生時代くらいしか視野を狭めて1つのことに集中することはできないので、是非やっておくべきと思います。
その上で、もし余裕があるのであれば、大学の勉強をしっかり行うべきだと感じています。大学の授業を馬鹿にする人も多いですが、その道の専門家の話を聞ける機会はなかなかありません。そのような方々の話を毎日聞けるというのはとても貴重な経験になります。
私の場合は法学部法律学科に所属しているため、ビジネスとは全く関係ないことばかりを勉強していますが、全ての授業をまじめに聞く中で、法律の面白みやビジネスの世界との共通点、相違点などに段々と気付くことができるようになり、有意義でした。ただ法律を学ぶのみでは資格取得の勉強となってしまいますが、大学という様々な人が混在する中で受けると様々な発見があるのだろうと思います。
東京大学 法学部 T・Jさん
大学一年生に一番伝えたいことは、自分の頭で考えて納得できるものをとことん追求して欲しい、ということです。そして、付け加えるならば、興味や好奇心に敢えて軸を設ける必要もとりあえずはない、ということでしょうか。
1つに、もし自分が社会を変えてやる、と思うのであれば必ずいつか世間からは賛否慮論を受けて正当性を主張しなければいけないときがやってくると思います。
その時、しっかり妥協せずに自分の頭で考え続けられた人間だけが反対者への説得の権限を持つと思います。もちろん、必ず説得できる、納得してもらえるというわけでもないとは思いますが。
そしてもう1つに、例えば5年後の自分、10年後の自分を無理に描くことのほうがリスクが高いということです。
興味や好奇心に軸を設けることは、うまくやらないとout of squareの発想を阻害してしまうと思います。
もちろん、上手に将来像を描けるのであれば問題ないですが、本当はとりあえず何でもいいから何かのリーダーになりたい、と思っているだけなのに、ブームに乗ってAIベンチャー社長になりたいという考えを無意識に無理やり頭に押し付けてしまって行動している学生は少なくないのではないかと思います。