プライベートエクイティ転職できる人の3大成功パターン!?長期投資に向いてるか?

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コンサル・外銀後転職先として人気のプライベートエクイティへの転職の基本をまとめてあります。基本的に、①資金調達できるか、②ディールソーシングできるか、③投資先のバリューアップできるかのいずれかの貢献が求められます。この資金調達は、事業会社でのCFO転職の道が開けます。ディールソーシングは投資銀行でディール獲得が得意だった人が重宝がられます。なお、コンサルで2000万、IBで5000万貰っていると、PEで年収ダウンしますが、将来のアップサイドにかけて数年Jカーブを受け入れられるかも適正を問います。

プライベートエクイティ転職できる人の3大成功パターンとは??

プライベートエクイティというとアメリカでKKRが初めて業界を創って以来、今や年金基金やEndowmentなど機関投資家の無くてはならない主要アセットクラスに成長しました。

ただ日本での歴史は20年とまだ浅く、その草分けはユニゾンキャピタル、アドバンテッジパートナーズ(AP)、そして今は無きMKSです。(仲間割れで崩壊した)

ユニゾンはゴールドマンサックス出身者を中心に、APはベインやマッキンゼーなどコンサル出身者によって設立されたため、そのカルチャーも”創業者の出身母体”に大きく影響を受けます。

その後、JStarなど極めて成功を収めたスモールキャップファンド(すでにミッドキャップファンドサイズに大きくなっていますが)、倒産案件のリストラに特化したファンド、バイアウトではなくマイノリティ投資に特化したファンド、海外進出に成功したファンドなど、様々に分化しています。

どのようなファンドに入るにしても、必要なのは①資金調達をできるか②投資先を見つけられるか ③投資先のバリューアップをできるか

の3つのどれかにポテンシャルが無ければなりません。言い換えればこの3つのどれで、どれにも適正が無いようであれば、ファンドに入られても迷惑なのです。

プライベートエクイティ転職後の成功要件①:資金調達

プライベートエクイティファンドは基本的に10年+延長1年(場合によっては2年)という息の長いアセットクラスです。資金調達にそもそも成功しなければ、投資するお金もマネジメントフィーもはいってこないので、何事も始まりません。

海外の年金やエンダウメント、ファミリーオフィスやファンドオブファンズないし、日本の地銀や保険会社からお金を引っ張ってくるのがファンドレイズの御仕事です。

そもそもファンドのリターンが出ていないと、ファンドレイズ担当者一人頑張ったところで何事も起きません。そんな中、ファンドのリターンがギリギリラインの時に、いかに人脈を駆使して投資家に応援してもらえるかどうかがキモとなります。

この仕事はマメに迅速にお客さんにフォローアップでき、投資家が求める情報を投資家が使いやすい情報にまとめて提供する作業への適性が求められます。なにより、資金集めにがっついた印象与えず、可愛げがあり、応援したくなりとともに、いざ仕事になるとややこしい節税ストラクチュアリングやPPM, LPA準備を、聞き取りにくいケイマン弁護士の英語に耐えながら、時差もろともせず、深夜23時のコール(ロンドン、ニューヨーク、ドバイからチームメートがコールイン)にクライアントディナー直後で顔は赤く呂律も回ってないのに、参加するタフさが求められます。

なおプライベートエクイティでファンドレイズを経験し投資家と繋がると、その後ユニコーンベンチャーのCFOとしての道が開けてきます。(実際に某PEファンドの元同僚も、ディレクターまで昇進した後、メガベンチャーのCFOに転身した人が2人います。)

プライベートエクイティ転職後の成功要件②:投資先発掘

うま味のある投資案件を持ってこれる人ほど、プライベートエクイティファンドにとって、ありがたい人はいません。

日本のPE業界も随分成熟し、オークションにならないエクスクルーシブの案件はこれまた少ないので、資金調達をする際に最大のアピールポイントの一つが、”オークションにならないエクスクルーシブ案件を発掘する組織的能力”になります。

そもそもオークション案件は文字通り、多くのファンドに声がかけられ、値段のつり上げ競争になるため、ファンドへの投資家としてはオークション案件ばかりへの投資だと”何のためにマネジメントフィーを払ってるんだ”ということになりかねません。

投資金額の2%に及ぶマネジメントフィーを毎年払うのは、魅力的な投資案件を発掘してくるための対価なのであり、それに見合った魅力的な独自案件のつくりこみをできないファンドは、資金調達もできなくなるのです。

プライベートエクイティ転職後の成功要件③:バリューアップ

もう一つ大切なのが、投資先の企業価値を増大する仕事です。

といっても経営の素人が入っていってろくなことはないので、適切な経営陣を引っ張ってきて、またその補佐役を引っ張ってきて、適切なガバナンス体制を構築し、場合によっては経営陣を後退させ、とにかく”組織が上手く回っている”状態に持っていくことが重要な仕事となる。

PEファンドを受けられる際は、投資チーム希望者は②と③、ファンドレイズ担当希望の際は①、そしてゆくゆくパートナーを目指す際はこの3つの全ての知見が重要となるのです。