
結局のところ、大儲けできるビジネスの特徴とは、何なのでしょうか?大儲けの裏には、多くの資金か労働者か顧客が動く必要がありますが、それは個人の特性によって選ぶべき道が変わってきます。大儲けという言葉に拒否感を感じる人もいらっしゃるでしょうが、多くの人のニーズを解決するという意味での、「誉大き大儲けへの道も確かに存在します。その大きな方向性の3大パターンについて、論じます。
大儲けするビジネスの、3大パターンを理解しよう
コンサルなり投資銀行なりPEファンドなり起業なり、結局のところ儲かっている人やビジネスの3大特長は何だろうか?
まず第一に、お金をレバレッジする仕事である。私の古巣であるとある国の投資ファンドは私がいた数年前、運用資産は2000億程度で、投資プロフェッショナルの数は10人くらいだった。
それが数年たった今、運用資産は1兆円を超えたが、投資プロフェッショナルの数はほぼ同じである。
つまり資産運用などのビジネスは、規模の経済がもろに働くので、運用資金が増えてもコストはたいして変わらないという、典型的”お金レバレッジ型”ビジネスモデルだ。
貴方は資金を集め、それを儲かる機会に振り分けるセンスがあるだろうか?
第二に、労働力をレバレッジする仕事である。これは優れた起業家の特徴だが、ビジョンを売り込み資金を調達し、ビジネスモデルを組み立て、様々な働き手を集め、彼ら・彼女達の力を合わせてシナジーを作り出す。
基本的に、お金を集めてそれを投資配分して稼ぐのが苦手な人は、人を集めて効率的に組織化し、多くの人にありがたがられる事業をつくれるかが、金銭的成功へのセカンドオプションとなる。
ここで重要な特徴は、他人の信用もレバレッジすることである。例えば自分に資金も人もついていないとしよう。
それでも自分のところに資金や人材を寄せ付けるには、「この人が入るといえば、他の人も入ってくれそうな人」をかき集めて、いつの間にか”立派な人が名前を連ねるEntity”をつくることである。
こういうタイプのビジネスパーソンが上手いのは、Aさんには”Bさんも入るっていってますよ!”と持ち掛け、Bさんにも”Aさんも参画されます”などといって、他人の信用を使って様々な人を巻き込むのだ。
結局のところ金銭的に大成功’(定義にもよるが)しようと思えば、資金か労働力か信用をレバレッジしないと、”自分個人の生産性を上げる”という、早晩行き詰る方策しか残されなくなってしまうのである。
最後に第三の大儲けパターンが、一人で恐ろしくこだわりの強い、他の人が真似しても追従できない、とてつもなく便利な商品・サービスを作ることである。
これは発明家やフォロワーの多い思想家、宗教家、発明家が含まれるだろう。
このタイプは、自分がやりたくてできることしかやらないので、組織に入って期待される役割をこなす生き方は向いていない。
雇われる限り、自分の強みを発揮できず、弱みに躓き続け、ろくでもない転落キャリアを歩み続けることだろう。
そんな他人との協業が下手で、お金を振り分けるのも下手な人に残された唯一の道が、他人よりも自分が熱狂的にこだわれる商品や、カスタマーエクスペリエンスをデザインし、多くの人が持つ課題を解決することである。
皆さんは、この3つの「ビジネス成功モデル」の、どれが自分に合っているだろうか?
ご自身のキャリア選択指針として、御一考いただければ幸いである。