コンサル転職者典型事例5大パターン―コンサル転職志望者が戦う相手とは?

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コンサル転職志望者は引き続き増えていますが、このコンサル転職志望者はどのようなライバルと、”コンサル転職市場“にて戦うことになるのでしょうか。その5大パターンを挙げます。

コンサル転職志望者パターンその① セカンドティアコンサルファームからの転職希望

 

コンサル転職志望者の一つ目の特長は、実はセカンドティアのコンサルファームで働いている人が非常に多いということです。大声でどこのコンサルファームがセカンドティアなのかは言いずらいのですが、ファーストティアがMBB(マッキンゼー、ベイン、ボストンコンサルティンググループ)で、その次がストラテジー&(それにしても、なんでこの名前に変えてしまったんでしょうね。)、ATカーニーが挙げられます。

 

このクラスからの、他のコンサル転職希望はあまりないのですが、他のファームからのMBB志望者はかなり多く、当セミナーを通してトップティアコンサル転職を果たされます。

 

このグループのコンサル転職志望者の転職志望動機はずばり、「プロジェクトが小さく、全社戦略など大きな案件がなく、下流のオペレーション改善や、PMIPost Merger Integration)ばかりやっていて飽きた」

、というものが多いです。

 

このような方々への注意点は、「MBBでも別に巨大企業の全社戦略ばかりやってるわけではなく、部門レベルのプロジェクトもあれば、PMIもあれば、投資ファンドのDD(デューディリジェンス)もあれば、様々だと心得ておくことが大切です。

 

また、現職のコンサルファームでスタープレーヤーとして活躍されてない場合、上位ファームにいってもまず活躍しないので、これを機に“コンサル転職は向いていない”と他業界への転職を考えるのも重要です。

 

コンサル転職志望者パターンその②:総合商社や大手メーカーのスター選手が現職に失望したパターン

 

コンサル転職志望者の二つ目の特長は、総合商社や大手メーカーなどの出世頭で、様々な要職を任されたのちに、「うちの会社は結局、経営者がダメだ」という問題意識を強めたケースです。

 

社内政治に嫌気がさしている人、結局は上司の鶴の一声で物事が決まってしまうことに嫌気がさしている人、退任した社長のメンツをつぶさないために、不採算部門をいつまでも抱えていることにうんざりしている人、投資判断の基準が、ロジックよりも誰が言っているかで決まってしまっていることへの問題意識を口にされる方が非常に多いです。

 

このような志望者への注意点は、コンサルになったからといって、”あるべき論“でクライアント企業が動くとは限らないということです。実際、コンサルとしてアドバイスしても、クライアントがそれを採用しないので、自分が産み出しているインパクトが空しくなってコンサルから転職、という人も少なくないのです。

 

ただ、コンサルだけしか経験のない新卒あがりのコンサルタントに比べ、事業会社で、”あるべき論“で動かない根回しのウェットな世界を経験してきた方は、新卒コンサルにはない”地に足の着いたコンサル力“があるので、優秀な新卒コンサルに勝てないのでは、と恐れることはありません。新卒には新卒の、中途には中途の価値の出し方があるのですから。

 

コンサル転職志望者パターンその③ 社内経営改善経験を通じ、経営改善の魅力に覚醒

 

他に多いコンサル転職志望パターンが、社内の経営課題を解決した手ごたえが原体験となり、トップマネジメントの経営課題を解決するコンサルを志望するようになったパターンです。自動車メーカーでサプライチェーンを改善して何十億のコストカットを実現した、や、買収先の子会社の経営課題を、コンサルファームを雇って一緒に解決し、コンサルタントの働き方に感銘を受けた、などなどのパターンがあります。

 

このようなコンサル転職志望者は、転職面接時のインタビューでも輝きます。なにせ、その特有の業界や企業の内部事情や問題点、課題を知り尽くしているので、出身分野の議論に上手く話を誘導すると、面接官のコンサルタントよりよっぽどエキスパートなので、その分野の話をさせれば比較的簡単に、面白い教訓のある話ができるはずです。かつ、実体験をもとにした問題意識や志望動機を語れるので、面接のストーリーもつくりやすいものです。

 

このようなコンサル転職志望者への注意点は、コンサルになるとあくまで雇われている身のアドバイザーなので、決定権はあくまでクライアント企業にあるということです。実際の経営課題の解決および実行という意味では、事業会社で出世する方がやりたいことに近い可能性もあることを考えておきましょう。

 

 

コンサル転職者志望パターンその④ 医師や弁護士、官僚などビジネス未経験者の修行パターン

 

他にも意外と多いのが、医師や弁護士、官僚からのコンサル転職です。彼らの志望動機は一様にして、「ビジネスを学んだことがなく、短期間でビジネスを幅広く勉強したいから」という志望動機が殆どです。このようなコンサル転職志望者は、30代最初くらいまでであれば、まだポテンシャル採用で転職を成功させるケースがあります。

 

実は東大医学部を中退してゴールドマンサックス投資銀行部門に入るために当セミナーを訪れ、実際に入って活躍している人もいますし、医師の資格までとったのに、その後マッキンゼーに入って数年で独立して、という人も、数多くいます。


医師上がりのコンサルタントは今ではまったく珍しくありません。そもそも地頭がよく、勤勉でポテンシャルの高い人が多いので、ビジネスの経験はなくても20代でまだ若ければ、コンサルポテンシャル採用で医師から転職を果たす人も多いのです。

 

しかし、30中盤になると未経験者は雇いづらいので、決断を下すならできれば20代後半、遅くても30代最初までに行う必要があります。

 

なお、33歳などの年齢に達している場合は、海外一流MBAプログラムの中から、一年で卒業できるMBAを志すのもオプションの一つです。グローバルでトップティアのMBAを得ると、30半ばくらいまででしたら、働く国的にも、働くファンクション的にも、一気に選択肢が広がります。

 

コンサル転職志望パターン⑤ 一流の学歴でポテンシャルも高いが、新卒採用時にミスってキャリアダウンが続いているケース

 

最後に挙げたいのが、“ポテンシャルと学歴は高いが、職歴が崩壊”しているパターンです。なぜだか人材紹介会社のそのまた子会社とかに入り、年収300万円台で深夜まで働かされ、という人などがいましたが、彼は当セミナーを通じ、めでたく本コラムで挙げたトップ5の一角に入社し、活躍しています。

 

また、ブティックファームのマーケティングの市場調査会社で、これまた格安の年収で雇われそれに慣れ切ってしまって数年過ごしてしまった人もいます。

 

 

このようなケースは、まだ年齢が25くらいと、実質新卒と同じ、第二新卒枠で見てもらえる間に再チャレンジすることが大切です。さもないと、せっかくの学歴を魅力的な職歴に転換する機会がないまま、謎の転落キャリアを送ってしまう人が少なからずいるのです。

 

なおコンサル転職の面接に臨まれる際は、せっかく賢かった頭脳も、日々の雑務に忙殺されている間に思考回路が硬直化している人が多いので、コンサル面接対策の中でも、ケース面接の典型的な思考回路をきちんと把握してから面接に臨みましょう。さもないと、“頭はいいのだけど、その頭の使い方を忘れてしまっている”というパターンも多いので、是非注意して頂きたいと思います。

 

 

コンサル転職志望者共通の課題:新卒以降面接をしておらず、面接慣れしていない

 

ここではコンサル転職志望者5大パターンを書いてきましたが、共通する課題は、“面接慣れしていない”ということです。コンサル転職志望者は、よしんば真面目な人が多いだけに一つの会社に打ち込んできた人が多く、またそれなりに活躍してきた人が多いため社内でも必要とされ、優遇され、他を受けることを逡巡してきたため、最後に面接したのは7年前の新卒時代、といった人が非常に多いのです。

 

このようなコンサル転職志望者は、面接で聞かれるに決まっている基本的な質問すら準備せずに望んだりするので、結果的にその潜在力や本領を発揮できず、グダグダの面接でせっかくのコンサル転職機会をいとも簡単に失ってしまう人が多いのです。

 

これらの事例に当てはまるコンサル転職志望者の皆様は、是非上記で述べた留意点をご参考に、コンサル転職への一助にしていただければ幸いです。

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